Apr 15, 2017

メイン州ポートランドのアイリッシュパブ(Rira, Gritty McDuff's)

メイン州ポートランドには様々な食事の選択肢がありますが、外れがないのはアイリッシュパブでした。Rira、そしてGritty McDuff'sという店を訪れました。クラシックな港町に溶け込んだ姿は、初めて来た外国人でも不思議と落ち着けるものでした。シーフードはもちろん、クラフトビールも満喫出来ます。


まず訪れたのは桟橋に近いRira。ヒルトンホテルの前、Cosco Bay Lineというフェリーターミナルに隣接。写真にある愉快なシーフードの壁画とアイルランド国旗が目印です。


なかなか広い店内なのですが、おすすめは2階の窓際の席。隣接する港の景色を眺めることが出来る席は、店員が"You choiced a nice seat!"と声を掛けてくる程です。早速頼んだNew Castle Brown Aleは、苦味は少なく甘めなさっぱりビール。そしてポテトケーキ。チェダーチーズ、サワークリーム、バルサミコ酢が良い味を出していました。シンプルな料理ですが、飽きません。メニューを見渡すと、一通りのパブメニューが揃っていました。このメニューの揃い方は、日本における定番的な居酒屋の様なものかも知れません。

帰り際に出口のカウンターにいた店員が笑顔で手を振ってくれました。アメリカで面白いと思うのは、レストランでもこちらから友好的な態度を示すとそれに応じてくれる所です。"お金を出しているお客様だぞ!"ではなく、コミュニケーションの原則は対等であることです。だって素直にビールとポテトケーキが美味しかったのですから。


こちらはGritty McDuff's Portland Brew Pub。ダウンタウンのFore Street沿いにあり、今回宿泊していたHyatt Place Portland Old Portの近くです。なかなか風情のある通りで、アイリッシュパブが景色に溶け込んでいます。緑色の外装であることも分かりやすいですね。

Riraよりもこじんまりした雰囲気。照明を抑えた店内はとても雰囲気があり、この店からも港の景色を眺めることが出来ます。Grittyではたらのフライサンドを食べました。フライがおいしいのはもちろん、付け合わせのマッシュポテトがガーリックが良く効いていて、とてもビールが進みます。更にテーブルには、モルトビネガー・ディジョンマスタード・イエローフレンチマスタード・塩こしょうが置いてあり、自分で好きな味付けを作ることが可能です。テーブルに置かれた調味料で自分好みの味付けに仕上げるというのは、日本食にはない発想かも知れません。

今回訪れたRiraもGritty McDuff'sも、決してファンシーな店ではありません。無論アメリカの外食らしく値段は高いですが、その値段の高さがロマンティック・ファンシーな雰囲気をもたらしてくれると、期待を抱いて訪れると裏切られるかも知れません。しかしじわじわと伝わってくる落ち着いた雰囲気。もし外国に住む人が日本で初めて入った居酒屋に対して、不思議と落ち着けるという感覚を持つことがあるのだとしたら、日本人にとってはこのRiraとGritty McDuff'sがその存在かも知れません。国境と文化を超えても、不思議と自分が落ち着けるものを見つけられる瞬間があるのです。

Rira: https://rira.com/portland/
Gritty McDuff's: http://grittys.com/pubs/portland-brew-pub/

Apr 4, 2017

ポートランド(ただしメイン州)

オレゴン州では無く、メイン州ポートランドの旅行記です。アメリカ最北東部に位置する同州は、地産地消のグルメ・クラフトビール・コミュニティ文化・変人達を通じて日本にさえも影響を与えているオレゴン州ポートランドの様な華やかさはありませんでしたが、じわじわと伝わって来る魅力がありました。地味好きにおすすめ。


今回はゴールデンウィークに訪れました。日本からの直行便はありませんが、東海岸に朝早く到着して、真っ先にポートランドへ向かうスケジュールがベスト。滞在時間を少しでも確保しましょう。 東京からJALでニューヨークへ行き、JFK空港でJet Blueに乗り換えました。朝早くニューヨークに到着するJAL便は便利でした。

また帰りはポートランドからボストンまで列車(AmtrakのDown Easter号)に乗りました。その日は伝統のレッドソックス戦の日、ファン達は一足早く列車の中でビールで盛り上がっていました。普段着のアメリカを眺められるAmtrakもおすすめ。しかしボストンではNorth Stationに到着します。ここから他の都市(ニューヨーク・フィラデルフィア・ワシントンDC)に向かう列車はSouth Stationから出発するので、この乗換えが少し面倒臭い。往路は飛行機利用が楽で良いと思います。荷物を持って街中を移動する手間もないので。

Jet BlueはエンブラエルE190。隣の女性はバナナにピーナッツバターを塗って食べていました。また狭い機体なので、空港に到着した際に通路側のお客さんが隣の人の為に頭上キャビンから荷物を降ろしてあげる姿も見かけました。見知らぬ人にも優しくしてあげる姿勢は、見習うべきだなと思う光景の一つです。

早速、薄曇りのポートランドに到着。小さな空港なのですぐに荷物をピックアップ出来ます。出口付近のラックには、ポートランドの地図があったので、入手しておくと便利。主だった観光地のパンフレットもあります。ダウンタウンへは、タクシーで向かいます。空港アクセスの公共交通機関が少なくて不便なのは玉に瑕。タクシーは30分&20ドルでダウンタウンに行けます。台数は少ないですが、その場で車を拾えました。さすがに最北東部なので、ゴールデンウィークは日本の季節が一つ戻ったかの様な気温でした。アウターが必要です。

ダウンタウンのホテルへ向かう途中、エチオピアから来たという運転手と話をしました。以前仕事をしていたボストンと異なり、ゆったりと流れる時間が気に入っている。日本車のタクシーは故障が少ないから好ましいけれど、俺はアメリカ車(その車はマーキュリー)に特有の、フワフワと揺れる乗り心地は好きだ。こう語ってくれました。

寒い、そして曇りという旅行にとって最悪の組合せと思われる気候も、ダウンタウンに到着する頃には不思議と馴染んできます。暖かい晴天と、冷たい曇天。海辺の街を訪れて、不思議と後者に魅力を感じる人には最適の街。メイン州ポートランドに旅行したことを語ったり、 Facebookに投稿してもきっと周囲からの反応は薄いこと間違い無しですが、地味な魅力は独り占めするに限ります。

Jun 20, 2015

ニューヨーク、その名も究極のベーグル

ニューヨークにあるアブソリュートベーグル (Absolute Bagels)。その名前の通りに究極かどうかは別にして、さすがに本場の味。朝に訪れました。アッパーウエストサイドの街並みに溶け込んだお店に、通勤客、近くの学生、家族連れが次々と訪れる光景は、観光客のためだけのお店では無いということの証でした。
 最寄は地下鉄ライン1のCathedral Pkwy駅 (110th)。店自体はブロードウェイ&108thにあるので、周辺の散策も兼ねて103th駅や、コロンビア大学のある116th駅から歩くのもお勧め。ブロードウェイに面しているので、分かりやすい場所にあります。
 日曜日の朝ということもあり、さすがこの行列。しかしすぐに店内に入れます。持ち帰りの人が多く、また店員がとてもテキパキしているからです。フランス語らしき言葉を話すツーリストのカップル、新聞を読むおばさん、熱心に雑誌New Yorkerにかじりつくお兄さん。翌日(平日)に訪れたら、行列はありませんでした。さぁ自分の番、店内は無機質とも呼べるほど簡素ですが、ファンシーな内装が味を担保しているとは限らないことは、どこの街を訪れても例外ではありません。
 注文はカウンター越し。サンドイッチのサブウェイをイメージしてください。コツは頼みたいものを大声で伝えること。英語が通じない(理解してもらえない)時はガッカリしますが、一つに声量が小さいことも原因だと思います。太く、低く、大きな声で伝えましょう。クリームチーズや、サーモンを挟んで欲しい時、トースト(暖める)して欲しい時も併せて伝えましょう。豆腐ベースのトフティ (Tofutti)というクリームチーズもおすすめ。なかなか珍しいものを見つけました。そしてレジで会計。コーヒーなど飲み物もありました。

座席は意外と空いています。なぜベーグルが「モチモチしている」とよく評されるのか、ぜひ自分で確かめてください。やはり自分も「モチモチしている」という感想が、誰に言われた訳でもなく思い浮かびました。中身がパンのようなベーグルもありますが、この質感だけは他の場所では再現できないはずです。

有名店です。しかしそれは観光客のための店という訳ではなく、次々と訪れるローカルの人達の多さが本当においしい店であることを証明しています。店の周辺は、マンションが多く、シナゴーグスも立ち並びます。小さな子供を抱えて忙しそうな通勤客、学生(コロンビア大学が近くにあります)、ユダヤ教の伝統的な帽子を被ったお年寄り、スポーツウェアを着たランナー、ヨガマットを持ち歩く若い女性。様々な人が歩いているので、人間観察をしているだけでも楽しい界隈です。初めてニューヨークを訪れると、ミッドタウンからは遠い所だなと思うかも知れません。しかし地下鉄に乗ってここに来れば、日常の光景、ニューヨークの朝を見ることが出来ます。

Jun 9, 2015

コロンビア大学へ行こう

コロンビア大学への行き方、といっても受験ガイドではなく、キャンパス訪問です。マンハッタンにあるので、最も訪れやすいアイビーリーグのキャンパスの一つです。賢そうな雰囲気に浸る旅行もいいと思います。ニューヨークの街を最大限に活用できるキャンパスがうらやましいです。
最寄は地下鉄1ラインの116st Columbia Universityです。急行の2,3ラインは停車しないので、96stで乗り換えて下さい。Cathedral Pkwy (109th)からブロードウェイを歩くのもおすすめ。108thのベーグル屋 (Absolute Bagels)で朝食を、そして地元の人に混じって歩いて行きます。学生や教職員らしき人達がブロードウェイを歩いています。みなさん歩くのが早いのでまさにすたすたというイメージ。ミッドタウンやウォール街の通勤風景とは少し違って、落ち着いているというか、お勉強が出来そうな人が多いような気が勝手にしました。
 さて116st駅で地上へ出るとブロードウェイ、目の前に正門があります。正門を入って歩いていくと、右手に図書館、左手にはコロンビア大学と聞いて真っ先に思い浮かべる神殿風の建物/Low Memorial Libraryがあります。更にまっすぐに歩くと、アムステルダムAve側の門に到着。これでメインキャンパスはもう終わりですが、周辺にも大学関連の施設が点在しています。さくっとキャンパス巡りをしたい方は、正門から入ったメインストリートを中心に、それからLow Memorial Libraryの後側にあるエリアを歩き、最後にブックストアに行くと便利です。
コンパクトなキャンパスなので、道に迷う不安はありません。ビジターセンターは、Low Libraryにあります。ホームページから、キャンパス地図&音声ガイドをスマートフォンにダウンロードして持ち歩くのもおすすめ (http://www.columbia.edu/node/59.html)。ブックストアはブロードウェイに面したガラス張りの建物にあります。本はもちろん、大学のグッズを買うことができます。キャンパスカラーをモチーフにしたグッズもあり、紺色&水色の組み合わせは落ち着いていて、知的なイメージ。

 Low Memorial Libraryの裏側に広がる建物の雰囲気が一番良いです。こじんまりとしていて、散策というイメージがぴったり。建物の前に庭と樹木があるのが、雰囲気づくりに欠かせません。学校といえばソメイヨシノを思い浮かべますが、こういう桜の植え方もいいですね。こう美しいキャンパスを見ると、誰だって勉強をしたくなるし、屋外で読書・宿題をしてみたくなります。キャンパスが美しくないと、こうした気持ちに駆り立てられないというのは、言い訳ですけども。

とはいえこの美しいキャンパスも現実の世界であることに変わりはありません。そもそも美しいキャンパスは何の為にあるのか。大学進学、学位を得るためには多額の投資が必要であり、投資に見合っただけの環境が提供されるべきであるはずです。とりあえずキャンパスの美しさで勝負に出る、はたまた、キャンパスの美しさは二次的なものであり、教育水準の高さ、卒業時に得られるキャリアで勝負に出るべきだ。考え方はそれぞれですが、学生に対してどのような価値を提供出来るか、サービス精神が求められる訳です。

またキャンパスで起きた悲劇に対して、立ち上がった女性がいます。Emma Sulkowiczさんという人。性的暴行事件に対して、Carry That Weightというマットレスを担ぐパフォーマンスで意思を表示しました。 美しいキャンパスが実世界に対するアカデミズムの特殊性を高めるものだとしても、事件に対する対処策が実世界とかけ離れたものであってよい訳がありません。キャンパスにおけるsexual assaultの議論が始まりました。

やはりキャンパスと実世界との距離感は、常に対話を求めらるものである必要がありそうです。筆者が通った都内にあるキャンパスでは、キャンパスに通いながら、就職活動に励むことができたので、(健全な?)実業の世界にたどり着くことが出来ました。一方で、実業の世界に飛び出したからこそ、キャンパスへの憧れが時折思い浮かびます。 ジュリアン・ムーア主演の「アリスのままで (Still Alice)」を見ているうちに、コロンビア大学を含むアカデミックな世界に憧れを感じました。「もっと遊んでおくべきだった」、もしくは「もっと勉強しておくべきだった」どちらの後悔をお持ちですか?キャンパスは結局、舞台装置であり続けるべきなのです。進学前、在籍中も、卒業後も、大人のディズニーランドとして夢を与え続けてくれるテーマパークであって欲しいと思います。義務教育として通わされる訳ではなく、テーマパークでありながらお客様としてではなく、その価値を創造するプロセスに携われることを喜びに感じられる、場所であって欲しいと願います。

Jun 6, 2015

2015年池子フレンドシップデー

池子が日米共同利用となって始めてのフレンドシップデー。確かにセキュリティチェックがなくなりました。家族でも楽しめる落ち着いた雰囲気は健在でした。飛行機・艦船、武器の展示はありませんが、緑溢れる静かな環境でリラックスして楽しめる貴重なフレンドシップデーでした。
最寄は 京急の神武寺駅。間違って横須賀&三崎方面行きに乗らないで下さい。新逗子行きに乗りましょう。駅からは徒歩約7~8分。改札を出たら右に進み、通り沿いにしばらく歩き(線路沿いの道でもいいです)京急の踏切を渡ったら、そこが池子住宅地区です。住宅地区の一部は「池子の森自然公園」として日米共同利用が始まりました。エリアの奥にある森も近いうちに公開されるとのこと。住宅地区があったことで、森が保存されてきたことは事実の一つだと思います。
確かに今回からセキュリティチェックがありません。ご覧の通り、トラックを中心としてブースが立ち並びます。家族連れを中心にとても落ち着いた雰囲気です。ピクニック用のシートがあれば完璧でしょう。
今回は米軍、逗子市共に、日米共同使用開始ということもあってか、市長を始め、厳かに開会式が執り行われました。国歌演奏、国旗を掲げた行進もありました。開会式が終わると、さあイベントの始まりです。バンド演奏も健在。第7艦隊のバンド・オリンタルエクスプレス/Oriental Expressが盛り上げてくれました。曲目は3月の横須賀フレンドシップデーと同様のチョイス。イベントにもよるのでしょうが、基本的に現在進行形で流行っている曲を演奏してくれます。Happy by Pharrell Williams、Fireball by Pitbull、All About That Bass by Meghan Trainorなどなど。それこそ数年前のイベントでは、Katy Perry、Nicki Minaj、漢南スタイル(もちろん韓国語で)も演奏してくれました。ただ不思議と、ラップ音楽は聞いたことがありません。Kanye West、Jay-Zはまだしも、Snoop Doggになると連邦政府が関係するイベントでは厳しいでしょうか。All About That Bassの歌詞は、やはり米軍らしい全世界に向けたメッセージ。ありのままがいい。こうして自由は守られるべきです。エクセサイズが無理に強いられるべきではありません。エクセサイズと規律を重んじる軍隊が、リバタリアニズムの価値観の福音を宣教しているのは、不思議な光景ですが。
食べ物や飲み物も買えます。何気にシシケバブ、ファラフェルサンドの店が人気があるようで、食べている人を良く見かけました。米軍の店もありますが、ちょっと残念なホットドッグ。ナチョスの店が盛り上がっていました。Marine FASTPAC (海兵隊で艦船のテロリスト対策を行うチーム)のブースではTシャツを買えたり、フェイスペインティングをしてもらえるのですが、いかんせん隊員達がいかつすぎるので、子供が近寄らない一方で(しかし隊員達はとても楽しそう)、奥さんやお子さんがサンプルを配ったり、呼び込みをしているブースには人が集まっていました。一番のおすすめはMRW (福利厚生チーム)が運営する中央にある大きなブースです。ビールも飲めますから、やはり電車で来て正解でした。

フレンドシップデーを楽しめるのは、神奈川に住んでいることの楽しみの一つです。フレンドシップということで、特に何か大げさなことをやるというのではなく、あくまでも米軍の穏やかな休日に私達が溶け込んでいくというイメージです。この自然体な雰囲気が好きです。時代がとまってしまったかのような、古めかしい異国情緒ではなく、現在進行形で全世界に展開し、活動を繰り広げている米軍。その米軍の周辺では、現在進行形の国際交流がじわじわと互いの境界を少しづつ融解しながら、接触を試みているのです。クールジャパンなどという、お誂えの国際交流の現場では到底感じることの出来ない、緊張感と現実性を帯びたものです。数十年後には消えてなくなるかも知れないイベントですから、現在のお互いの関係性を楽しむべきなのです。

Mar 7, 2015

クラシックに楽しめるノースビーチ地区

サンフランシスコのノースビーチ地区。リトルイタリーとビートニク文化に彩られる街並みは、昔ながらのクラシックな楽しみに満ち溢れています。イタリアンのディナーを食べ、カフェや書店 (City Lights Bookstore)で夜の時間を楽しみましょう。映画 On the Roadを見たことがある方は、まるで映画の主人公になったような気分になれます。
ノースビーチ地区へはケーブルカーでアクセス出来ます。マーケット通りのパウエルから乗車したら終点のフィシャーマンズワーフまでは行かずに、途中のMason StとColumbus Aveの交差点で下車します。案内はありませんが、進行方向右手に公園の広場が見えたら降りてください。その名もJoe DiMaggio Playgroundです。乗車中は、中国語と英語が重なったオリエンタルな看板、海が見える丘を駆け抜けていきます。サンフランシスコ滞在の初日にまず体験してみてください。いきなりテンションが上がること間違いなしです。まずフィッシャーマンズワーフまで訪れて、夕方のディナーの時間にノースビーチ地区へ戻ってくるのがベストプランだと思います。ちなみに、車内ではグアテマラ&イタリアからのツーリスト同士が、お互いの言語(スペイン&イタリア語)がどこまで通じ合うかという、楽しい実験を繰り広げていました。何となーく会話が成り立っているかの様な彼らの光景は何気ないものですが、外国を訪れるおもしろさの一つです。

エリアの中心はColumbus Ave。コイトタワー、ワシントンスクエアパークがあります。ディマジオ&マリリン・モンローでお馴染みの教会 (Saints Peter and Paul Church)もありました。ケーブルカーの下車地点からColombus Aveを進んでいきます。City Lights Bookstoreがあるブロックくらいまでが主な見所です。

Sodin'sというレストランを訪れました。クリームソースのリングイーネのパスタです。今時の私達が「リングイーネ」という単語を使い出す以前から、当たり前の様に用いられていた店です。クラシックな魅力に満ち溢れています。常連のおじさん達、家族連れ。これまたベテランな風格を漂わせる店員(まさにママさん)が皆に笑顔を振りまいていました。コミュニティの雰囲気を感じます。郊外の住宅街では味わえない、人間同士の交流と息遣いを見ることが出来ました。"繊細な味にこだわるタイプ"のフーディーな人は、「あまりに古典的なアメリカン・イタリアン料理だ!」と思われるかもしれませんが、ここで楽しむべきなのは、クラシックとも言えるアメリカン・イタリアン料理です。イタリア料理がおしゃれな食べ物だという固定観念は一端、隅に置いておきましょう。

そしてColumbus Aveを進んでいくと、Cafe Grecoが見えて来ました。 おしゃれなイタリアンカフェの固定的イメージを覆すべく、まるでコメディアンのJimmy Kimmelのような店員がエスプレッソを入れてくれました(どうでしょう、ロマンティックではないですね笑)。夜でも賑わっています。むしろ夜だからこそ、小さなノースビーチ地区にたまたま居合わせた人間同士で、一つの時間と空気を共有しているかのような気持ちになれます。自分も郊外の住宅街に住んでいたとしたら、この感覚は一週間に一回は恋しくなってしまいそうです。

最後にCity Lights Bookstoreを訪れましょう。あまりに有名なので語る必要はありませんが、ビートニク文化が好きな方は、少しお酒を飲んだほろ酔い気分で夜に訪れてみてください。ほろ酔い気分で高揚していないと文芸作品を読む気持ちにはなれないし、泥酔していたら、そもそも活字は読めません。店内の2階にある、ロッキングチェアに座ってみてください。サンフランシスコに関する本も置いてあったので、お土産にもぴったりです。"The tree of San Francisco"というSFの街路樹について記した本を買いました。写真が豊富で、散策ルートも掲載された丁寧な本。そういえば、SFの街並みを歩いて思うのは、個性的な街路樹が数多くあることでした。花や実をつけるもの、常緑樹に広葉樹、街路樹にだってダイバーシティーが求められるのがサンフランシスコなのです。

アップルにグーグル、キックスターター。日本から見ていると、今時のサンフランシスコは、最新のテクノロジーとビジネス、そうした業界人達がもたらすヒップで豊かな生活が注目される街だと思いますが、街の歴史を丹念に掘り起こしていくと、個性的なおもしろさの源流の一つはノースビーチ地区に今でも根ざしていることが分かりました。イタリア文化がおしゃれだなんて、誰が決めたのでしょうか。人々の歴史に根ざしてきた、クラシックなアメリカ系イタリア人の文化を感じに行きましょう。人々が存在して紡ぎ出されて来たストーリーこそが歴史と文化であり、活字を越えて、街並みの中に確かに存在しているのですから。

Mar 5, 2015

一番訪れやすいブルーボトルコーヒーの店

サンフランシスコで最も訪れやすいブルーボトルコーヒー/Blue Bottle Coffeeの店は、中心部のマーケット通りから程近いオールドミント/Old Mintという場所にあります。観光やビジネスで訪れて、滞在時間が短くても、便利なマーケット通り近くの店なら、すぐに立ち寄ることが出来ます。夏なのに肌寒いサンフランシスコの朝にはぴったりのコーヒーでした。
マーケット通り周辺には、地下鉄MUNI、バス、BART、ケーブルカーなど公共交通機関が集まっており、主要なホテルも数多くあります。観光やビジネスで滞在される方も多いでしょう。マーケット通りから、5th Streetに入って二つ目の角を向かって右に進むとOld Mint Plazaです。更に奥に入っていくとお馴染みのブルーボトルマーク。知らなければ通り過ぎてしまいそうな店構えです。列が出来ていても、比較的すぐ中に入れます。

細長い店内。入り口付近にはギフトグッズが並び、レジで注文をします。ドリップか、サイフォン式か好きな方を選びます。サイドメニューもどうぞ。マフィンやクッキーはもちろん、食事メニューもありました。店で食べるなら、サイフォンが並べられたカウンターの前に座るのがおすすめ。目の前のサイフォンでコーヒーが淹れられている様子を眺めながら、コーヒーを飲みましょう。店員とお客さんが楽しそうに会話しているのが、アメリカらしい光景でした。
トロピカルで濃い色をしたコーヒーとは対照的に、店内はコケイジャンばかり。時折アジア系を見かけます。それにしても、アップル製品使用率の高さに驚きます。サンフランシスコ、アップル製品、(比較的裕福そうな)コケイジャン、コーヒー!決してスターバックスではないのです。まるでスケッチコメディーの舞台になりそうな光景でした。
それにしても驚くべきは、高級コーヒーを売るだけのストーリーを描けるということでしょうか。決しておしつけがましくはなく、あくまでもクールに頭を使って、高い売価を納得させるのです。どうしたら、ヒップスターの仮面を被りながら、商売に徹することが出来るのでしょうか。頭を使って仕事をしなければいけません。

また高級コーヒーにお金を出せる客層は、何もベイエリアに限らず、日本にだって多いと思います。それにしても、経済的な余裕さと文化的な趣向レベルはどのように結びついているのでしょうか。物を選択して消費をする行為が多少なりとも自己演出であるのだとした時に、単純に財力を見せつける行為は全世界に共通的なものでしょうが、財力に文化的なレベルを伴わせる行為は、アジアに比べると、アメリカなど西洋社会により特徴的なものかも知れません。おいしいコーヒーを全世界(もちろん日本にも)にもたらすことは容易に可能ですが、ブルーボトルコーヒーの店内の雰囲気に特徴的な、ある種の心地よさは、経済的な格差と文化レベルの差がより密接に結びついている(ように見える)社会に特有なものなのでしょうか。

「なぜビーガンやサードウェーブのコーヒーにこだわるのか?」と聞かれたら、「それはあなた達が、ビーガンやサードウェーブのコーヒーにこだわらない人達だからだ。」と答えてあげましょう。ここまで言う人をあまり見掛けたことがないのが幸いです。

Mar 4, 2015

映画 About Alexのレビュー

映画 About Alex/アバウト・アレックスの紹介です。舞台はニューヨーク州北部/Upstate New Yorkの美しい自然。久しぶりに再開した大学時代の友達同士、週末を自然の中で過ごします。再開した理由というのが、仲間の一人である神経衰弱に悩むアレックスを励ますためなのですが、大学卒業後、久しぶりに会った友達と自分とをついつい比べてしまう。あの悩ましい気持ちが表現されています。インディーズ作品ならではの丁寧な心情描写。20代俳優達の繊細で、自分勝手で、心地よいボヘミアンな雰囲気が織り成す心地よさを感じます。
学校を卒業して社会人になった20代が抱える悩みは、世界共通のものなのでしょうか。ついつい相手と自分とを比べてしまう気持ちは、Facebookに代表されるソーシャル・メディアが全世界に普及したこともあり、より普遍的なものになったのではないでしょうか。一定の自己演出を繰り返す必要があるソーシャル・メディアを離れた瞬間、互いに人々は何を感じあうのでしょうか。

また友達グループを定義するものとは何でしょうか。グループ構成員の役割、はたまた外部の人間から見た友達グループの特徴とは。友人関係につきもののテーマの描かれ方は、見る人それぞれに自分なりの考えを投影出来る様に、ドラマチック過ぎず、ごく自然に言葉と気持ちがぶつかりあっています。ただ「この人達、他人の話を聞くよりも、自分を語るのが好きなのね。」というセリフが語る様に、あくまでも「自分自身の存在」が中心になっている点が、外国の作品らしさです。

劇中の音楽も素敵です。When they fight, they fightという、The Generatinalsというバンドの曲が映画のイメージにぴったり。Yourubeで視聴してみてください、出だしのオルガンの音が心に響きます。

そして最も興味深いのは、ニューヨーク州北部/Upstate New Yorkという場所の存在について。ハイソでクラシック、高級でありながら、ボヘミアンでヒップな雰囲気も合わせもつ世界。次期大統領候補?のヒラリー・クリントンの娘さんが挙式を上げたり(ラインベックという街にて)上流階級の話題に事欠かない世界でありながら、ウッドストックのようなボヘミアンな世界も存在しており、最近ではビーコンにあるDIAビーコンに代表される様なコンテンポラリーアートでも知られています。

ボヘミアンでヒップな世界が、資本主義的なパワーに昇華される構図がアメリカらしいです。戦略的なボヘミアンは、ただ指をくわえて世界を眺めている訳ではないのです。劇中でSarah (Aubrey Plaza)が友人の出資を受けてレストランを開くという話になった時、「アップステイトの野菜を仕入れよう」と語っていました。マンハッタンの高級世界と結びつくアップステイト。両者はメトロノース鉄道という物理的なコンタクトによってのみではなく、資本主義の原理によっても結びついています。だって、マンハッタンのファーマーズマーケットの方が野菜が高く売れるのですから。
それにしても注目すべきは、オーブリー・プラザ/Aubrey Plazaという女優。NBCのParks and Recreationで活躍した女優です。デッドパン、awkwardな雰囲気で有名な女優ですが、自己中心的なキャラクター達に囲まれたAbout Alexでは珍しく、まともな存在に見えてきます。Aubrey Plazaの魅力を含めて、About Alexが日本で見られることを望んでいます。

Dec 28, 2014

ミッションドロレスパーク、美しい夏の夕暮れ

サンフランシスコのミッションドロレスパーク/Mission Dolores Park。美しい夏の夕暮れに訪れました。ビル群を眺める景色と共に、ヒップスター観察も楽しめます。今人気を集めつつある、ミッション地区散策の拠点にもぴったりです。クラシックな観光地のアラモスクエアに替わる、今時らしいサンフランシスコの新定番がミッションドロレスパークです。定番過ぎる場所に飽きてしまったら、ミッション地区へ来てください。
ドロレスパークの最寄は、地下鉄MUNIのJライン"Church St and 18th St"駅。サンフランシスコは公共交通機関が便利な街ですから、観光客でも地下鉄やバスを使って、様々な場所を訪れることができます。乗り放題きっぷがおすすめ(http://www.sfmta.com/getting-around/transit/fares-passes/visitor-day-passes)地下鉄&バスはもちろん、ケーブルカーにも乗車できます。購入はMarket&Powell(ケーブルカーの始発駅であり、地下鉄MUNIやBARTの駅も集まる便利な場所)にある、観光センター(マーケット通りの地下)&チケットブース(ケーブルカー乗り場の近くにあるキオスク)でどうぞ。使いたい日付をコインで削って、乗車の際に運転手に見せればよいです。地下鉄MUNIはワンマン運転なので、乗車する際に運転手にチケットを提示するというバスと同じ乗り方です。Clipper/クリッパーというICカードを持っている場合は乗車口のマシンにタッチします。乗り放題きっぷは、BART(バークレー&SFO空港へのアクセスに便利)やCAL TRAIN(スタンフォードやサンノゼに行く列車)では使えないのですが(Clipperは可)、いずれにせよClipperがあるとベイエリアの移動に便利です。

地下鉄MUNIは都心部では地下を走っていますが、Market通りを抜けると地上に出ます。最寄り駅が近づくと公園が見えてくるので、すぐに分かります。下車時は窓にあるロープを引けば、停車してくれます。日本ではボタンを押しますが、ロープを引くのは他都市と同じくアメリカならではですね。下車したら 18th通りを歩き(進行方向の左手に教会風の高校が見えます)、Dolores通りを右に曲がると公園です。このまま18th通りを進むと、スーパーマーケットのBiRite/バイライトや、ベーカリーのTurtine/タータインがあります。グルメ散策のメインストリートです。昼時なら、BiRiteやTurtineで食事を買って、ピクニックするのもいいですね。

公園に入ったら、南西側の一番高い場所まで芝生の斜面を登ってみてください。小さい公園なので、どこが一番高い場所かすぐに分かります。サンフランシスコのビル群を一望することが出来ます。坂のある街は美しいです。また一番高い場所付近は、映画"スイート・ノベンバー/Sweet November"に登場しました。あの映画を観て、ドロレス公園やノエバリーの雰囲気が気に入った人にはおすすめです。高級なカメラを持っている人は、ぜひ太陽が傾きだす夕方に訪れてください。光線を上手に取り入れると良い写真が撮れそうです。夏はサマーターイムで20時過ぎまで明るいので、夕方18時ごろでもまだまだ明るかったです。
 
どうでしょう、この雰囲気。日曜日の夕方と言うこともあり、のんびりする人達で賑わっていました。公園で仲間とリラックスするのに、何もスキルやテクニックが必要な訳ではありませんが、こちらの人達は屋外で何もしない時間の過ごし方が上手なような気がします。アウトドアはコケイジャンにより人気が高いレクリエーションであるのか、ドロレス公園は思いの他、人種的ダイバーシティーが薄い印象を受けました。また本当は屋外でお酒を飲んではいけないのですが、こっそりとブラウンバック(茶色い紙袋)にボトルを入れて飲んでいる人も見かけました。泥酔している人もおらず、騒がしい人もいなく(特にこちらの人は声が低いから、大声で話していても、頭が痛くなる甲高い騒ぎ声ではないのが救いです)、平和でした。
公園でくつろぐ人達の衣服や持ち物を見ていると、これから何をアメリカから輸入して日本で流行らせたらよいか、ヒントを得ることが出来そうです。ピクニックグッズ、アウトドアの食べ物やグッズなどなど。トレンドセッターや、マーケティングには格好のスポット。日本の夏は、高温多湿で、サンフランシスコのようには快適にアウトドアを過ごせないのが、残念なのですが。また付近の住宅も美しいです。快適な住空間に興味のある人は、ぜひ散策してみてはどうでしょうか。旅先で購入したお土産を持ち帰るのも素晴らしいけれど、現地人の快適な暮らしのアイデアを自分の家に持ち帰ることが出来たら、更に有意義な価値のある旅行になることでしょう。
 最後にピース!今回訪れたのは休日でしたが、後日平日の朝に訪れてみると、公園一帯の平和な住宅街を大きな灰色の無印のバスが走っていました。IT企業に勤める人達向けの通勤バスでしょう。平和な公園でありながら、公園一帯のミッション地区は、ジェントリフィケーションの典型例とも言える景色が見られる訳です。我々旅行者が感じる「心地よさ」とは、一つにジェントリフィケーションの賜物とも言うことが出来る訳で、(彼らにとって)out of comfort zoneであった地区をcomfort zoneに作り変えていった歴史を踏まえると、私達が感じる「心地よさ」とはコンフォートゾーンに留まっているが故に感じることなのです。

ミッション地区にあるもの、そしてドロレス公園の心地よさを日本に輸入して、実現できるかと言うと難しいものがあると思います。幸運にも社会の軸が多様(一歩間違えると分裂)とは言えない社会において、人々が感じる心地よさ、そして文化的趣味や趣向も、良くも悪くも分断化されていないからです。文化レベルの格差において、人々はその趣向を最大限実現すべく活動にいそしむのですが、趣向の実現の為の手段(資本力)に絶望的な格差が伴うようになると、今時点、何も考えずに「心地よさ」を感じる文化レベルの実現(といいつつも、結局は消費社会に踊らされているだけなのですが)にいそしんでいる人達は、今得ているものを失っていく過程において、結局は踊らされていただけだったのだと、饗宴を懐かしむことになるのでしょうか。

Oct 27, 2014

オレゴン・ポートランド国際空港での乗継ぎと楽しみ方

デルタ航空で東京成田からアメリカに向かう方へ。ポートランド国際空港/PDXは、コンパクトで主に西海岸諸都市への乗継に便利です。待ち時間だって、空港に居ながらにして、個性的なオレゴン・ポートランドらしさのエッセンスを楽しめます。東京からポートランド経由、アメリカ他都市への乗継方法と、空港での楽しみ方を紹介します。
緑が美しいポートランド。ファーマーズマーケットは定番の観光スポット。



・東京からのデルタ航空直行便 、乗り継ぎに便利なターミナル

東京成田からはデルタ航空の直行便が、一日一便就航しています(2014年8月現在)。東京からポートランドへは約9時間、ポートランドから東京へは約10~11時間のフライト。運が良いとアラスカの美しい山脈や氷河を眺めることが出来ます。デルタ航空直行便が就航していない都市(サンフランシスコなど)へは、シアトル/SEAよりもポートランド/PDXの方が乗り継ぎが便利だと思います。機材はボーイング767、座席数が比較的少ないこともあり、満席でした。東京・アメリカ共に発着時間が便利な為、乗継のお客さんが多いのでしょう。

現地到着後、「入国審査・荷物受け取り・税関・荷物を再びチェックイン」という流れは他の空港と同じです。案内表示に従って進むだけです。税関後の再チェックインカウンターの場所が案内が少なくて分かりにくいですが、誤って出口から出てしまわないで下さい。また荷物を再チェックインする際は、航空券と荷物のタグを見せて、最終目的地の確認を地上スタッフと行った方が安心です。あまり決め細やかではないので、自分の責任で確認を取り合いましょう。荷物を預けたら セキュリティー検査を受け、エスカレーターで階上に進むと、そこがもう国内線の搭乗ゲートが並ぶフロアです。近くにいた空港ガイドさんが、目的地と搭乗ゲートを確認して教えてくれました。こちらから尋ねるまでもなく、ガイドをしてくれる以心伝心サービスがまさかアメリカにあるとは思っていませんでした。

ポートランド国際空港は各ターミナルが一つの建物にまとまっている為、再チェックイン後のターミナル間移動が無くて便利です。再チェックイン後に国内線に乗る為、トラム(空港内の電車)に乗って、別のターミナルに移動する手間が無いのです。シカゴなど、他大都市とは異なります。アメリカは出国審査が無いので、アメリカ入国便のみ専用の国際線ターミナル(入国審査・管理の施設が必要)を使い、国内線やアメリカを出国する国際線は航空会社別のターミナルから出発するという形式が多いと思います。入国時はもちろん、出国(日本に帰国)時にも、向かえばよい建物は一つだけなので分かりやすいです。詳しくはデルタのページ(http://ja.delta.com/content/www/en_US/traveling-with-us/airports-and-aircraft/airports/portland.html)をどうぞ。

・アメリカ西海岸の入国審査

また入国審査は入念に。絶対にESTAをお忘れなく。特に血縁関係の無いお子さん連れの方(ご友人のお子さんとか)、留学や語学研修に行く学生さんは気をつけてください。前者は、ハーグ条約の影響もあるのか、お子さんへの入国審査は時として厳しく、過去にシアトルでは、自分の前に並んでいた日本国籍の小学生くらい?のお子さんでも、一人で入国審査官から質問を受け、結局は別室に案内されているケースを見たことがあります。後者は、滞在目的とビザの有無をしっかりと伝えましょう。大学等の教育機関への留学と、短期間の語学研修プログラム等への参加では、性質が異なるのです。滞在目的が「勉強」だと言えば、「それは留学ではないのか?ビザが必要なのでは?」と問答が始まる可能性だってありえます。

・免税店が無いことが意味するポートランドのクールさ

さあ、乗継ぎには最低1~2時間の余裕が必要だと思います。乗り継ぐフライトを逃さない為であり、そして空港でのショッピング・レストランの楽しみを逃さない為でもあります。ポートランド国際空港、最大の特徴と感じたのは、いわゆる免税店が無いこと。化粧品やタバコや洋酒を扱ったお決まりの免税店。これはクールです。地元産ウイスキーを販売するキオスクのお姉さんに教えてもらいました。ピンク色のメッシュにタトゥー、メガネがかっこいい、ヒップスター風のお姉さん。「免税店定番のタバコの販売に関して反対の声が上がったこと、ポートランドからのアジア便が減って以来(現在は東京成田のみ)、アジア人のお客さんが減り、免税店の客入りが悪くなって閉店されたままなんだ。」と教えてくれました。細身のスーツやシャツに身を包んだきれいなお姉さん達が、はるばる遠方から運ばれて来た化粧品やウイスキーを販売する空港もあれば、ヒップスターのお姉さんが地元蒸留所・ローカルにこだわったウイスキーを販売する空港もある。価値観の違いです。成田や香港、シンガポールの様に、ファンシーなハイブランドを取り扱わないのがヒップスターの真髄でしょうか(とはいえヒップスターご愛玩の品々は結構プライシーなのですが)。

・空港でさえも、ヒップである必要がある

空港は地域の玄関口であり、地元名産をアピールする格好の場所ですが、「気取らず自然体に、でもやっぱり気取っている」という、ポートランドならではのさりげなさは参考になります。どうすれば、ごてごての観光地、物産展っぽい野暮ったさを拭い去ることが出来るのか。企業や、省庁・地方自治体の方で視察旅行に来られた方には、帰国便の搭乗ゲート、最後の最後まで気を抜くことが出来ません。 

「バーガービル」Burgerville

地元チェーンのハンバーガーショップの空港支店。おいしいバーガーは手頃な値段で楽しめます。魅力はローカルへのこだわり。食材の調達はオレゴン&ワシントン州にこだわっていると袋に明記されています。ビールを頼んだら、当たり前の様にクラフトビールのセレクションメニューを見せてもらいます。一般的に外食が高いアメリカ。ましてや空港で1000円以内でグルメバーガーを楽しめるとは。ローカルへのこだわりなど、能書きが多い店の割りに、確かにおいしくて、手頃な値段で楽しめる実力派です。ちなみに検査ゲート脇のレストラン(ワインバー)は微妙なので、忘れずにここまで脚を運んでください。

「ローグ」Rogue

 知る人ぞ知るクラフトビールの有名銘柄の店は空港にもあります。フルサービスのレストランなので、時間と予算に余裕がある人向けです。純粋に食べ物ならバーガービルの方が追い私用に思いますが、ローグを飲めるのはここだけ。それにしても、こちらの人は、(若い女性でも)空港のバーカウンターでお酒を飲む姿を見かけます。ぜひ成田や羽田にも設けてください。国際的な銘柄を扱うもよし、何より日本にもおいしい日本酒や海外に勝負に出れる品質のクラフトビールがあるのですから。

「メードインオレゴン」Made in Oregon

おすすめはチョコレートがけのヘーゼルナッツ。ファーマーズマーケットでも見かけました。要するに地元物産館なのですが、どうすればこのかっこよさを演出できるのでしょうか。

ポートランド国際空港はさりげなく、素晴らしい空港です。「おもてなし」という至れり尽くせリな概念で魅力をアピールしている訳ではないので、利用客自身がその魅力を自分なりに感じ取る必要がありますが、自分で魅力に気づいていくというDIY的なプロセスもポートランドらしさでしょう。「ローカル・アーティサナル・ヒップスター」という価値観は、結局アッパーミドル以上のお金を持った若いコケイジャンに特有のものなのかも知れませんが、何やら空虚なマーケティングワードでは?と、それで片付けるのはもったいない。彼らの真似をしているだけなのではと言われればそれまでですが、真似をするのが私達の宿命であるのだとすれば、今現在、最高のお手本はオレゴン州ポートランドにあるのだと言う事が出来るのです。

Oct 16, 2014

米軍基地のオクトバーフェスト@キャンプ座間

米軍基地(キャンプ座間)でオクトバーフェスト?不思議な組み合わせですが、恒例の秋祭りが模様替えをして、2014年10月11日に記念すべき第一回オクトバーフェストが開催されました。ようやく涼しくなってきた良い季節、秋の夕暮れをビールと共に楽しんで来ました。キャンプ座間へのアクセス方法も紹介しますので、ガイドとしても参照して下さい。派手なイベントではないですが、貴重な体験を味わえます。
横田や横須賀に比べると地味な印象ですが、キャンプ座間は相模原と座間に跨るアメリカ陸軍の施設です。最寄駅は相模大野から2駅目の小田急・相武台前駅です。かつては日本陸軍の施設であり、「相武台」とは昭和天皇が名づけた地名なのだとか。相模原に点在する米軍施設は、かつて軍都だった名残でもあるのです。都心、横浜からも電車で容易にアクセス出来るので、飲んでも安心です。もちろん車でも行けますが(駅前には何箇所か駐車場があります)、特に花見イベントの様に混雑する時はあまりおすすめしません。関東の他の施設に比べても、キャンプ座間は駅自体の利便性、駅からのアクセス(所要時間)が短めなので、初めて訪れる方にもおすすめだと思います。

駅ビルを背にして、駅前の「相武台前駅」交差点を渡り、商店街を道なりに進んでいくと郵便局が見えます。更にそのまま歩いていくとゲートが見えてきます。これが第4ゲートです。駅から約10分程度。住宅街を歩くので少し分かりにくいですが、いずれにせよ郵便局を目印にしてください。道なりに歩くだけで大丈夫です。イベントによっては第1ゲート(駅前通り沿い)が開放されることもあるので、事前に確認しておきましょう。在日米軍のTwitterやFacebook、自治体の宣伝を見ておくと、宣伝がされています。
入場時にはパスポートを持っていきましょう。最近のIC運転免許証は本籍地の証明が出来ないので使えません。やはりパスポートが一番確実だと思います。折角ゲートまで来たのに、入場出来ないのは残念ですから。手荷物検査を受けて入場すると、メイン会場へ約10分ほど歩きます。駅前の喧騒が嘘の様な、緑豊かな静かなハウジングエリアでした。うっそうとした緑、ゆったりとした土地の使い方。まるで別荘地のような雰囲気です。
 建物の雰囲気は日本っぽくもあるのですが、樹木の大きさ、芝生、歩道のコンクリートの雰囲気(アスファルトで固めない、あの白っぽい感じ)、黄色や赤色塗られた縁石、駐車場にもある緑地、ゆったりとして自然が豊かな感じが何ともアメリカ本土っぽいです。2014年中間選挙を前にして、在外投票の宣伝も掲げてありますが、ポスターの貼り方一つとっても、異国を感じます。
そしてメイン会場の途中にはフードコートとスーパーがありました。スーパーは関係者でないと立ち入ることが出来ませんが、フードコートは来場者にも開放していました。日本では見かけないフライドチキンのPopeyes、カフェのMain street expressoがおすすめです。スターバックスの豆を使用していると宣伝するカフェですが、さすがのスターバックスも米軍基地への展開はとまどうところがあるのでしょうか?尚、スーパーの前ではアメリカのお菓子等がテントで販売されていたので、お土産を購入するのに良いかもしれません。
そしてメイン会場に到着。美しい芝生の会場です。ライブパフォーマンスが行われるステージ。地元の方をメインとした物販コーナー(雑貨やアクセサリー、服が中心)と、グルメ屋台(縁日の屋台ではなく、タコトラックの様なグルメトラックがメインです)がありました。そしてもちろんメインとなる、ビールブースもありました。いずれも比較的手頃な値段であり、行列も出来ていません。横浜・赤レンガ倉庫の賑やかなオクトバーフェストもいいですが、リラックスモードでローカル感満載の座間こそ、のんびりするのにはおすすめだと思います。力が入りすぎていなくて良いですね。アルコールイベントですが、芝生でのんびりピクニックを楽しめるので、お子さん連れにもおすすめです。尚、オクトバーフェストは比較的値段が高めなので、安心して酔えないと思うことがありますが、今回は別ブースでお手頃なバドワイザーやミラーも販売されていました。MRWという米軍福利厚生団体によるお店に行って見て下さい。ちなみにMRWとは、こう書いておきながら、Moral Recreation Welfareの略なのです。あくまでもモラルを保って、お酒を飲みましょう。
ステージでは陸軍バンドによるパフォーマンスを見れました。クラシックロックを中心に、Katy PerryのRoar(♪私がチャンピョン、あなたは私にひざまずく。とはアーミーらしい強気な歌詞)、もちろんオクトバーフェストらしくドイツ民謡風の曲も演奏していました。チキンダンスと共に。とても盛り上げ上手です。

そして影に潜んでいるかのような小さなブースでしたが、AFN(米軍向けラジオ放送)によるイベント中継も行われていました。横田など、時折イベント中継が行われることがあります。ブースにいた3人は、朝・昼・夕方のトークショーのパーソナリティの皆さん。真ん中の男性と一緒に写真を撮ってもらいました。彼は朝のMorning Cruise Controlの方です。日頃、声しか聞いたことの無い方々にお会い出来て光栄でした。出来れば、「ヒサノ・ヤマザキさん」にお目にかかれればと思いました。日本紹介コーナーでAFNに登場される、Beautiful Ninjaとも言われる方です、気になります。それにしても、なかなかリラックスした雰囲気です。朝の番組では、If you love him or capital HIMとLady Gagaの曲を流していたかと思えば、夜にはラッシュ・リンボーが吠えている。世界最強の軍隊でありながら、これが彼らの全世界に布教すべき自由の価値観なのか、放送内容はなかなか自由な感じなのです。仮にもラッシュ・リンボーが批判しているオバマ大統領は彼らにとって、最高指揮官でもある訳なのですが。

本格的なオクトバーフェストを期待して来場すると拍子抜けするかも知れませんが、どちらかというと、緑豊かな美しい米軍施設でピクニックを楽しむイベントと言うべきだと思いました。友達や家族と訪れるのに適したイベントです。行事だからといって特段肩肘張らず、リラックスして休日を過ごせばよいと、これがアメリカのゆとりと言うべきなのか分かりませんが、ごくありきたりでありながら、キャンプ座間という特別な場所を楽しめるイベントでした。飛行機など軍の装備品を見るなら横田へ。街歩きの観光と合わせるなら横須賀へ。やはり地味な印象のキャンプ座間かもしれませんが、自然溢れるアメリカの雰囲気(郊外の住宅街っぽい雰囲気なのです)をじわじわと味わいたいなら、ローカルすぎる根岸ハウジングエリアや、池子よりも、キャンプ座間の方が良いかも知れません。日本にいながら、お目にかかれない光景です。

Jul 10, 2014

2014年春の池子フレンドシップデー

2014年春の逗子・池子フレンドシップデーです。基地開放とは異なり一見地味な様子のフレンドシップデーですが、家族連れの方には特におすすめです。良く晴れた気持ちの良い一日を満喫しました。京急で東京・横浜からも簡単にアクセス出来ますよ。
池子住宅地区は横須賀に展開する米海軍の為の住宅エリアで神奈川県逗子市にあります。京急の神武寺という駅にあります。京急の新逗子行きに乗ってください。金沢八景で逗子方面へ別れる路線です。間違って三崎口や横須賀方面に行かないように気をつけてください。神武寺は緑豊かな落ち着いた街です。三浦半島は海と同じくらい、何気に山や森も魅力的です。
駅を降りたら線路沿いを逗子方面に進むと、交差点&踏切にぶつかります。そこが会場への入り口であり、ゲートがあります。荷物検査を受けます。事前告知があるとは思いますが、国籍を証明できるID(パスポートがベター?)を持っていくことをおすすめします。運転免許証は、ID免許に変わって以来、国籍を証明することが出来ないIDになってしまいましたから。どういう規定かは分かりませんが、基地・住宅エリアによって必要書類の用件が異なります。ちなみに写真は関係者用のゲート。駅そのものに専用の改札が設けられています。なかなか珍しいですね。
池子ではのんびりピクニックをするに限ります。隊員達の出店で食べ物を買う。そしてステージライブを聞く。ビールにジュース、ジャンボターキーレッグにホットドッグ、焼きそばまで。ありとあらゆる人のニーズを満たす出店が並んでいます。やはり隊員の出店がおもしろいです。特に小さなお子さん連れの方にとって、社交的な笑顔溢れる(やはり彼らはソーシャライズされています)隊員との交流は思い出になるはずです。小さな時のちょっとした思い出は、大人になってから想像以上に記憶に残っていたりしますよね。
消防車の展示コーナーに行くと、記念写真も取れるし、プラスチックの帽子ももらえます。また会場はトラックフィールドなのですが、その縁は写真の通り芝生の斜面になっています。芝滑りを楽しんでいるお子さんもいました。そして斜面の上にはベンチがあるので、そこから会場を眺めることも出来ます。緑の多さにきっと驚くことでしょう。米軍施設の返還はとても複雑な問題であるのは承知ですが、少なくとも住宅地として開発しながらも、これだけの緑と自然を保っているというのは、皮肉にも米軍だからだと言えなくもないと思います。住環境にどれだけの緑や自然を持ち込むか。この価値観は実利的な開発の便益でもあり、また根本的に彼らが住宅に求める価値観の違いなのかも知れません。単純に彼らの故郷の国土が広いから、ゆとりがあるからというだけの理由ではないような気がします。

横浜・根岸の住宅地区とも異なる自然の豊かさでした。そして圧倒的にローカルな雰囲気。国際交流の場というよりかは、隊員や関係者たちが本国で行っているであろう、カウンティー・フェアみたいにのんびりとした地元のお祭りを楽しめます。日本人で海外に行く人は、出国前の人生のどこかで東京や大阪といった大都市を経験する人の割合が高いように思います。しかし彼らは、例えば中西部など決して国際的なダイバーシティーがあるとは言い難い土地から、いきなり日本や韓国、ヨーロッパなど異国の地に赴任する人達が多いはずです。その点、彼らも全く思っていない訳ではないでしょうが、自分は母国代表という不思議な使命感?を感じることなく、リラックスした気持ちでいることが出来るから、このローカルなお祭りを行うことが出来るのだと思います。開放日でありながら、肩肘張った国際交流ではなく、あくまでも日常の延長線上であるリラックス感が池子のよさでした。

(過去記事)
2014年春の横浜・根岸フレンドシップデー
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2014/07/2014.html

2013年夏の横浜・根岸フレンドシップデー
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2013/08/blog-post_1937.html

2014年春の横浜・根岸フレンドシップデー

アメリカ海軍の横浜・根岸地区で行われた春のフレンドシップデー。横浜市内にも米軍関連の施設はあります。観光地としての横浜が開港以来の異国情緒を持って語られるのであれば、こちらはまさしく現在進行形な異国との接点です。根岸森林公園と共にピクニック気分を満喫できますよ。横浜の地元感と、日本の中の異国が交じり合う感じ。異国との接点が日常であり、当たり前に存在しているという、根岸や本牧ならではの雰囲気は横浜の中でも個性的な側面の一つです。
横浜・根岸には、横須賀等に勤務する米海軍隊員の為の住宅があります(正式名称はThe Negishi Housing complex)。今ではひっそりと佇む住宅地区ですが、根岸はもちろん本牧等を含め横浜には数多くの米軍関連施設がありました。横浜において米軍の存在が大きかったというのは、いわゆる異国情緒として語られる観光地・横浜のイメージとは異なります。20代の私と、ベトナム戦争自体に横浜で青年期を過ごした方とでは、印象が異なるのでしょう。

根岸へのアクセスは過去記事(http://mytkychronicle.blogspot.jp/2013/08/blog-post_1937.html)を参考にしてください。JR根岸線の根岸駅から歩けます。横浜市外から訪れる方におすすめは、横浜駅からバスでのアクセス。時間は多少かかりますが、車窓からの観光気分で横浜市内を巡ることができます。横浜駅東口のバスターミナル(YCAT)から、103系統に乗ってください。終点の根岸台というバス停で降ります。横浜の中でもレベルの高い住宅街が周囲に広がっていますから、素敵です。クレイジーケンバンドが歌う"昭和なレジデンス"という言葉がぴったりな光景です。高級と言ってもギラギラしているというよりか、しっとりしているのです。

フレンドシップデーと言っても戦艦も飛行機もありません。出店が並び、地元の政治家さんや米軍の挨拶やバンドライブが行われ、子供用のプレイコーナーがある。相当にのんびりとしたローカル感満載なお祭りなので、ぜひピクニック気分で行きましょう。この雰囲気は、米軍関係者が故郷の地元でやっている、ローカルなお祭りそのものです。世界最強の国家にして、決して気張る様子のないリラックス感を日本でも展開するゆとりを感じます。
7th fleet(第7艦隊)所属のバンドがライブをやっていました。この女性ボーカルは横須賀のフレンドシップデーでも見かけたことがあります。とてもかっこよい声の持ち主です。このステージの近くには出店が広がります。日本人の出店も良いですが、折角なので米軍関係者の店に行ってみました。マッチョな隊員達がグリルサンドど、ホットドッグを焼いていました。「ワン、ハァッダッグ、プリーズ」と勇ましい掛け声。ちょっとしたオペレーションのような雰囲気。ちなみに、かなりの行列が出来ていましたが、店自体が人気であるというよりかは、隊員達のさばきが悪いからだと思います笑。威勢はかなりのものですが、あくまでも彼らはリラックスしているのでした。こういう所が好きです。決して急ぎません。他にはおなじみのアンソニーピザも出店していますので、お土産によいでしょう。"Yokosuka MWR"という福利厚生団体?がやっています。Moral, Welfare and Recreationの頭文字。
Negishi All Hands Clubという建物はおすすめです。中にはバーがあります。恐らくハイリーランクドな兵隊(将校?)の為のバーなのだと思います。中には"昭和な大人のかっこいい雰囲気"が漂っていました。何とも表現しがたいのですが、クレイジーケンバンドの横山剣さんの言葉を借りるとすれば、"ヤニ茶けた昭和な雰囲気"とでも言うのでしょうか。昭和の時代(今以上に外国との商売や交流の接点が少なく、従事者が限られていた時代)に外国との接点を持っていた、かっこいい大人達の雰囲気です。浜美枝さんがショーン・コネリーと共に出演した007(007は二度死ぬ)の時代のかっこよさなのです。現代であれば港区や丸の内を闊歩する投資銀行など外資系金融マンですが、当時はその身分にあるかっこいい外人とは、米軍の将校であったのかも知れません。

横須賀は米軍の実戦部隊であることに間違いありませんが、それでも全世界に展開する米軍の中でも比較的高学歴でランクの高い兵隊が集まるのが米海軍横須賀基地なのかも知れません。中でも根岸住宅地区はレベルが高い。根岸・本牧という地が醸し出す、世間的に皆が知るわけではない独特の異国情緒を土壌としながら、独特の雰囲気を楽しむことが出来ます。これだから横浜は面白いと思います。異国情緒が歴史的産物、ひいては観光資源として、一つ覚えのようにリピートされる観光地とは異なり、横浜の根岸にはひっそりと佇みながらも、現在進行形の異国情緒、異国との接点が展開されているのでした。

過去記事「横浜・根岸のフレンドシップデー」
(2013年夏のフレンドシップデー・盆踊りです)
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2013/08/blog-post_1937.html

Apr 11, 2014

春の横須賀フレンドシップデー

アメリカ海軍・横須賀基地では年に2回のフレンドシップデーが開かれます。2014年春、桜祭りは残念ながら春の嵐に見舞われましたが、基地ならではの雰囲気を楽しめました。2014年は3/30(日)の開催でした。だいたい3月の終わりに行われるので、横須賀市の観光ホームページや、twitterやfacebookをよくよくチェックしてみてください。

米軍の横須賀基地は、JR横須賀線の横須賀駅ではなくて、京急の横須賀中央駅が最寄です!今回も三笠公園から基地内に入りました。さすがに今回は悪天候で行列はありませんでしたが、並ぶ時は並びます。三笠公園内で並ぶこともあれば、国道16号にまで行列が及ぶこともあります。本当に混む時は、横須賀中央の駅前や、汐入のショッパーズまで並ぶことも。改札を出たら、観光案内の方がいるので、行列について聞いてみるとよいです。ちなみに駅のコインロッカーは数少ないので、極力荷物は少ないほうがいいですね。

基地に入る際、日本及びアメリカ国籍以外の方には特別なチェックポイントが設けられていました。身分証明書の提示はありません。同じ海軍でも、厚木基地は国籍証明が求められますが、横須賀では求めらません。しかし日本国内とはいえ、アメリカ合衆国政府の機関が管理する領域に入るということは、特別なことです。フレンドシップデーの案内で必要な書類が説明されるので、従えばよいのですが、一応パスポートがあると良いのかも知れません。ちなみに、ICチップのついた運転免許証では国籍証明が出来ません(かつてと異なり、本籍地が記されていないのです)ので気をつけてください。

ここまで神経を使ったら、後はお祭りを楽しみましょう。とはいえ、どんどん雨と嵐がひどくなってきてしまいました。おまけに14時で閉場となってしまいました。何があるか分からないので、早めに行くべきです。ベストは、昼ご飯を食べに行く時間帯に訪れることです。

昼ご飯のおすすめは色々ありますが、フードコートにある中華料理店はおもしろいです。なぜフレンドシップデーに来てまで中華料理と思いますが、アメリカンな中華料理が新発見なのです。オレンジマスタードフレーバーのからあげ&焼きそば とか。これがおいしい!比較的、塩味なイメージがある中華料理ですが、彼らの好みはどちらかというと、甘めな味なのかも知れません。見たことあるものでも、ちょっと違うという発見が楽しいです。
 
天気がよければ外に居るだけで気持ちが良いです。でも雨の日には、雨の日の楽しみ方がある訳で、米海軍バンドのパフォーマンスを聞きに行きました。ベニーデッカーシアター/Benny Decker Theaterという、フードコートの前にある映画館でやっていました(1946年から4年間任務を勤めた司令官 Benton W. Deckerにちなんで命名)。彼らは米海軍第7艦隊の"Orient Express"(http://www.c7f.navy.mil/band/groups/orient-express.htm)。アジアパシフィック地域で活躍する楽隊です。会場の混乱を避ける為か、人が集まるとシアターの入場が締め切られてしまうので、早めに着席しましょう。

昨年のライブとは異なり、今年は比較的大人な雰囲気のライブでした。昨年は女性ボーカルが楽しい歌を歌ってくれましたが、さすがにお客さんの年齢層が比較的高めなことを反省したのか、今年は落ち着いた楽曲ばかりでした。プレイリストは以下の通りです。

・One Republic "Counting Stars"
・Michael Buble "It's a Beautiful Day"
・サザンオールスターズ "いとしのエリー"
・Bruno Mars "Treasure"
・Phillip Phillips "Gone, Gone, Gone"
・Bon Jovi & Aerosmith "Walk This Way"
・トキオ "そらふね"

ジャーニーも歌わずに!ですが、良い曲ばかりでした。特にPhillip Phillipsの歌は感動です。「敵が君のドアの前に立ち構えているのならば、戦いから救い出す。君のために僕もしてあげる。君を忘れない。」という歌詞。ただAメロから、サビにつながる前に、決して忘れてはならないフレーズが挟み込まれています。「君も僕に同じ事をしてくれるという理由を教えて欲しい。君は僕に同じ事をしてくれ続けてきたから。君は何が欲しいのか教えて欲しい。」という前提条件があり、お互いがお互いを愛し合うというのが核心です。助け続けてもらうだけという、一方的な関係はあるはずもなく、彼らの為に自分達には何が出来るのかを考えなくてはいけません。

ちなみに昨年は、Nicki Minaj "Starship"、Katy Perry "California Girls"、Journey "Don't Stop Believing"、極めつけはPsyの江南スタイルでした!全世界的に有名な曲なのに…。アメリカ合衆国の税金が投入されているまじめな日米親善行事なのに笑、Starshipとか、江南スタイルを歌ってくれる楽しさは好きです。「アメリカの美しい心と文化、歌の世界を伝えよう」なんてことにはならない、ゆとり加減がいいですね。

関東(神奈川県)には米軍基地が多く、横須賀・厚木・座間・根岸ハウジングエリアではここ数年間、フレンドシップデーが定期的に開催されています。横田も2~3年中断していますが、2014年夏には再開するとのこと。様々なことがありますが、世界的に見ても珍しい状況だと思います。折角なので、貴重な基地経験を楽しんでみてはどうでしょうか。
【リンク集】
・「ここはヨコスカ」~横須賀市の観光情報サイトです。
・TwitterやFacebookは、"在日米海軍司令部"や"CNFJ"と調べてみてください。
CNFJは、Commander, U.S. Naval Forces Japanの略称です。

Feb 23, 2014

ブルックリン、ピザ以上のピザ屋さん

ブルックリンにあるピザ屋のロベルタ/Roberta's。味はもちろん、存在自体がかっこいいレストランにお腹も心(そして頭?)も大満足!マンハッタンから地下鉄LラインのMorgan Ave駅で降りて徒歩数分なので、かんたんなアクセス。おしゃれとか、トレンディーとかの次元を越えた一つの象徴的な店かも知れません。
ブルックリンのブッシュウィック/Bushwickにある、この廃屋こそがまさかのレストラン。地下鉄LラインのMorgan Ave駅で降りて地上に出たら、目の前のBogart Stを進み、Moore Stを曲がると到着です。GWに訪れたので春の光が美しい一日でした。店までの道のりには面白い街並みが広がっています。これだけでも楽しかった。(過去記事「ブルックリンで最先端を走るブッシュウィック」で街並みを紹介しています)
 
 さあ扉を開いて中へ進みます。土曜日の昼時ということもあって、賑わっていました。雑然とした内装ですが、不思議とオーガナイズされていて統一感があります。文字通りヒップです。そしてその内装に負けじと劣らず、店員もお客さんもヒップな人達ばかりです。ヒップスターパラダイスですね。

早速ビールを頼みました。ヒップスターのお姉さん店員は笑顔なんてくれないと思い込んでいましたが、こちらから笑顔でハーイ!と話しかけると、愛想よく、クラフトビールのおすすめを教えてくれました。はっきりした英語でハーイ!とこちらから話しかけることが、アメリカのレストランでよいサービスを受けるためのコツではないでしょうか。こうすることで、(例えふんだんに支払う意思はなくても)、少なくともアメリカのチップ文化を知っているお客さんだと、店員側が認識できるからです。サービスと笑顔はどうやら無料ではないのです笑。

クラフトビールはその日は5種類。ブロンクス・ブルーワリー/Bronx BreweryのIPAを飲みました。いかにもクラフトビールだなと思える、しっかりした味のビールを飲みたい時にはIPAが間違いないように思います。ジャムのジャーのようなビン容器に入ってきてきます。もちろんワインの種類もあるので、おすすめ。それにしてもアメリカはクラフトビールの種類がたくさんあるので、どこに行っても楽しみです(結構高いのですが…)。

お待ち兼ねのピザが到着!一人でも一枚食べきれるサイズでした。マルゲリータ、最高の味!2人で一枚は物足りませんでしたので、色々頼んでみましょう。

お腹がいっぱいになった所で店内を見回すと、やはり注目を浴びるだけの店だなと思いました。東京や大阪にはかなり本場なおいしいピザ屋が最近あるので、味そのものは日本でも思い出すことができますが、店員とお客さんが醸し出すヒップスターな雰囲気は本場ならでは。そして一つのレストランでありながら、社会的なメッセージを発信しているこの店の存在はやはり特筆に価するものでした。

例えば店内で栽培されている野菜。ピザに供されるこれらの野菜は、アリス・ウォーターズ/Alice Watersの資金提供により実現したアイデアなのだとか。レストランが使う食材は極力ローカルのもの、究極的には自分達で栽培するというのは、まさに彼女の「食の革命」の実現ですね。そしてクリントン夫妻(娘のチェルシーさんも)は民主党のトップ資金提供者の為のパーティーをこの店でやったのだとか。ただボヘミアンな雰囲気だけではなく、政治家や社会活動家も関係している社会的な側面があります。

またHeritage Radioというラジオ局もこの店で設立されています。食文化を伝えるラジオ局。このラジオ局はキャシー・アーウェイ/Cathy ErwayというブロガーがEat you wordsというラジオ番組をやっています。"Not eating out in New York"というやはり食文化に関するブログを書いている彼女は、NHKのニューヨークウェーブという番組に登場していました。

お腹を満たすだけではなく、心と頭(知的好奇心)も満たすことが出来るレストランでした。クラシックな人気を誇るピザ屋もよいですが、こうした社会的なメッセージも発信している現在進行形のピザ屋について、私達観光客も支えていく、ひいては瞬間的にその輪に加わるというのは素敵な体験ではないでしょうか。

(備考)アリス・ウォーターズに関して

「とってもグルメなバークレー」
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2012/06/blog-post_16.html
彼女の店があるカリフォルニア・バークレーは「食の革命」の発信地。シャタックアベニューという通りはグルメゲットーとして知られており、彼女のChez Pannisに限らず、The Cheeseboardというピザ&チーズショップもおすすめです。 サンフランシスコから電車で簡単にアクセス出来るので、サンフランシスコを訪れる際はついでにどうぞ。

「ワシントンDC・スミソニアン博物館での新発見」
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2013/06/dc.html 
彼女の活躍はカリフォルニアだけに留まらず、アメリカ政治の頂点であるワシントンDCでも繰り広げられています。ホワイトハウスにedible garden(小さな農園)を作ったり、そしてスミソニアン博物館にも彼女の活動が記録されています。その名も"food for the people"。バークレーフードピラミッド/Berkeley Food Pyramidというアーティサナルな食べ物に関する図式が印象的。更にはナショナル製の炊飯器も展示されており、日本人には印象的です。

Feb 8, 2014

ブルックリンで最先端を走るブッシュウィック

ブルックリンで最先端を感じたいならブッシュウィック/Bushwickへ。名高いピザ屋のRoberta's へ向かう途中で見かけたヒップスターと街並みを紹介します。おいしいピザと、かっこいい人間達。自分で楽しさを見つけるDIYな街歩きでした。
Bushwickはブルックリンのエリアの一つであり、地下鉄のM&Lラインが通っています。今回はマンハッタンからLラインでMorgan Av駅を目指しました。ピザ屋Roberta'sの最寄駅だからです。マンハッタンからのアクセスを考えるとLラインがおすすめ。ヒップスタートレインとも呼べる程に個性的な街を連ねています。ブルックリンのヒップスター文化、近年の開発と高級化を象徴するラインです。ブルックリンの入門・ウィリアムズバーグ/Williamsburgの最寄駅Bedford Av駅から5駅なので、ぜひ足を伸ばしてみてください。ディズニーランドみたいなウィリアムズバーグ(disnefied Williamsburg)よりも、リアルな世界を楽しめます。

今回はMorgan Av駅から、Bogart Stを数分歩き、Moore Stを曲がってピザ屋に到着するまでの道のりです。わずか数分の散歩ですが、かなり刺激的です。夜遅くなってからはおすすめしません。タクシーもあまり見掛けなかったので、不安ならば昼にしておきましょう。

Bushwickはまだまだタフでインダストリアルな地域ですが、2000年代からヤングプロヘッショナルな人達の流入が続いています。他地区と同様に、再開発とエリアの高級化(家賃上昇)が進んでいるとのことですが、無骨な雰囲気とヒップスター達は今でもエリアの象徴です。ちなみに1977年の地区一帯の停電に伴う暴動はエリアに荒廃をもたらし、他地区に比べて復興が大分遅れてしまった経緯があるようですが、移民流入(特に中南米系)はマルチエスニカルな多様性を街にもたらし、この混沌とした雰囲気が今でも若者を引き寄せているのだと思います。
 
 
   
コメディ番組のポートランディア/Portlandiaが好きな人。何にせよインディーが好きな人。Urban Outfittersの服やアクセサリーのようなヒップなものが好きな人。そしてアートやファッションの仕事をしている人達にとって、目にするもの全てがお手本になる街並みだと思います。
 
オーガニックショップに、コミュニティーガーデン。最近の大都市開発を語る上で象徴的とも呼べるアイテムも存在していました。「都市はなぜ魂を失ったか(原題:The Naked City)」という、シャロン・ズーキン/Sharon Zukinさんの本を読んだので、実際にフィールドトリップを行うことが出来ました。
 
冒頭にも掲げた写真ですが、ウォールアート。このあざやかさ!ぜひお気に入りのアート作品を探してみてください。自分だけの観光名所です。
まだまだタフな街並みが続くのかと思いきや、Moore Stを曲がると店に到着。この赤い看板が目印です。全くブッシュウィックの予備知識が無い人を連れて行ったら驚きです。すっかり気に入るか、無骨すぎて拒否反応を示されてしまうか笑。店のレポートは次回の記事で紹介します。
ちょっと絵になる景色だと思いませんか?インダストリアルでタフな地域ですが、どことなく絵になる景色を時折目にしました。これがニューヨークらしさだ思います。例えば同じようなタフな地域として、ロサンゼルスのセントラル地区(South Central・Union StationやChinatownの一帯)が思い浮かびました。あちらは太陽がまぶしいのに、妙な寂寥感と孤独を感じるのです。しかしブルックリンの街並みは、例え初めて来てすぐに帰ってしまう旅行者であったとしても、不思議な一体感を感じるような気がするのです。

また不思議なことに、個性的であることが絶対命題とされるはずのストリートカルチャーは、どういう訳か、そのヒップでオフビートなさじ加減が全世界で似て来てしまうように感じます。ファッション、エンターテイメント、アートあらゆる場面において。それはひとえに、ニューヨークとブルックリンの発信力が強すぎるからかも知れません。今、ブルックリンにはヒップスターを目指すアートなヨーロッパ系の若者が現代版移民として流入しているとのこと。また時折おしゃれな日本人の方を見かけました。大西洋を挟んで元から結びつきが強いヨーロッパはもちろん、今の日本は不思議とブルックリンに大きな関心を抱いています。なぜそれほどに、ブルックリンは影響力を持っているのか?ぜひ自分の目で確かめてみてください。米軍やゴールドマンサックスが世界最強のハードパワーであるならば、ブルックリンこそが平和と愛の使者なのかも知れません。

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