Jun 23, 2013

一日で回れるワシントンDC

ワシントンDCは何気に広い街なのですが、一日でも十分に楽しめます。特に自転車(レンタサイクル)があれば最高です!自転車で巡るワシントンDCの思い出です。地元の人になった気分で自分の心行くまま、好きなだけ楽しんできました。
さっそく自転車を借りましょう。今回は"Bike and roll"というレンタサイクルショップを使いました。日本から事前に予約をしていくと便利です(予約時のメールを印刷して持っていくとスムーズです)。地下鉄の駅を降りたらすぐに場所にあるので、店への移動も便利です。Federal Metro Stationという駅です。そして親切な店員はおすすめルートや、主だった場所への行き方を教えてくれました。アメリカに旅行に行くたびにレンタサイクルを借りることが多いのですが("カリフォルニア・ナパバレーでサイクリング")どういう訳か、自転車屋の店員は親切な人が多い印象があります。
レンタサイクルショップはこの建物の右側下にあります。それにしてもものすごいビル。ワシントンDCは官庁や、何気ないオフィスビルがこうした趣きなので驚きですよ。近くにはEPA(環境保護局)のビルもありました。
まずはCapital Hill(国会議事堂)に行きたかったので、Pennsylvania Avenueを進みます。この通りだけ道路の真ん中に自転車レーンがあるのでおすすめ。赤信号では停まるなど、自動車と同じルールを守りましょう。もちろん右側通行。名所をちらりと見ながら進みます。この開放感は自転車ならではで心地よかったです。
そしてついにキャピタルヒルに来ました。感動的です。民主主義発祥の地がギリシャだとしたら、今の世界で民主主義の盟主はアメリカ。21世紀のパルテノン神殿?これはペンシルベニアアベニュー側から見た景色です。キャピタルヒルはその名前の通り、この写真の裏側が丘(高台)になっているのです。ビジターセンターは裏側にあるので、コンスティチューションアベニューをそのまま進んでいきます。
自転車を停めるならばキャピタルヒル・ビジターセンター前がおすすめ。厳密には連邦最高裁"Supreme Court"前の通りを隔てた場所に自転車スタンドがありました。連邦最高裁は残念ながら工事中なので、こう見えて垂れ幕なのです笑。連邦最高裁のビジターセンターもおすすめですよ。連邦最高裁ではゲイマリッジ(相続税を巡る訴訟を起こした女性)の審議中。三権分立"Three Branch" の内、ホワイトハウスやキャピタルヒルを差し置いて、連邦最高裁が地理的に一番高い位置にそびえたっているというのは、何だか象徴的だなと思いました。アメリカ国籍を持っていない外国人観光客にさえも感動を与える裁判所だなんて、世界中どこの国にありますか?

キャピタルヒルの見学は予約が必要です。ですが、ビジターセンターの展示だけでも十分におもしろかったです。ギフトショップもおもしろい。"ナンシーペロシちゃん・クッキー"、"ニュートギングリッチくん・せんべい"なんてのは到底ありません。民主主義の威厳を保つ為には、大衆・世論・マスコミ・商業主義に媚びる必要なんてないのです。現実には彼らの票田が何よりも重要だとしても、少なくとも迎合している暇なんてありません。
そしてキャピタルヒルとはナショナルモール"National Mall"を挟んで対極にあるリンカーンメモリアル"Lincoln Memorial"に向かいます。小雨が降っていましたが、ローカルを真似てレインコート(ノースフェースのジャケットだったりする)を着て自転車を進めます。途中で見えてくるのが連邦制度準備理事会"FRB"。一見地味に見えます。観光客も一人もいませんでした。しかしその役割を考えると、FRBはとてつもなく偉大な機関の一つです。これぞThe Power。

そしてリンカーンメモリアル。ipodでスプリングスティーンの"The Rising"を聴いていたら、何だか感動してしましました。民主主義のような理想を本当に実現したいのならば、それなりの舞台装置を作り出す必要があるのだと強く実感しました。東京の首都機能を移転する必要なんて全くありませんが(これほど小さい国で東京以外、どこに首都をおくのでしょうか?)、少なくとも千代田区の一部は、ワシントンDC並みの環境、舞台装置を設け、ただその場所が神聖で感動的だという記憶を作り出す必要があると思うのです。


最後にホワイトハウスを訪れました。財務省の近くで自転車を停めて、ホワイトハウスまでは歩いて行きます(ヘンリー・ポールソン前長官の回想録を読んだ後だったので、財務省も印象的でした)。その途中にギフトセンターもあります。言わずと知れたその建物を前に、あーテレビで見た通りだ笑、という感想しか思い浮かびませんが、建物以上に、様々な人々が思い思いに眺めている光景が印象的でした。特に3枚目の写真。なんとも素敵だなたと思った光景です。ワシントンDCには息を呑むような建物、様々な展示物があります。しかしそれ以上に印象的なものは、ワシントンDCが象徴するアメリカに引き寄せられる外国人観光客、自国の象徴を巡る学生(とにかく中高生っぽい団体が多いので)やアメリカ市民が、それぞれに自分の胸の中で何かしらの感動を味わっていると思われる光景です。世界遺産を巡る旅も、スピリチュアルスポットを巡る旅も興味深いのですが、民主主義という最も高尚な精神世界を具現した舞台装置とも言えるワシントンDCを巡る旅行は、今まで学校の勉強で教えられてきた与えられた民主主義からでは自覚することのない、その重要性を改めて発見できるはずです。

ワシントンDCのまとめページです。ご参考にどうぞ。
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2013/07/dc_17.html

POPULAR POSTS