Oct 6, 2012

ジャンバジュースが日本に上陸する日

ジャンバジュース好きです!それにしても、いつになったら日本にやって来るのか。いつまでも叶わぬ夢にどぎまぎしてしまいますが、日本への上陸が難しい理由がきっとあるはずです。
まずはコストの問題。多くの方が指摘しているように日本は果物が高い国です。まるで果物は宝石のように扱われます。外国人が驚く高級果物店はもちろん、普通のスーパーでも丁寧に陳列されています。きちんとカバーを被せてもらったり、箱につめられたり。これでは、原価を気にせず思う存分にスムージを作ることは出来ません。コストサイドからの説明としては「果物の高さ」という点に尽きるのだと思います。概して生鮮食料品はコストが比較的高いのです。

そしてスムージーの値段も気になります。スムージー一杯に一体いくらまで払いますか?高価な果物をふんだんに使う以上は日本ではきっと高いプライシングになるはずですが、となれば高級果物店のフルーツパフェや(それこそ"フルーツパーラー"なんて呼ばれるくらいなもので)、ジューススタンドがライバルとして現れて来ます。例えば日本のジャンバジュースが1杯800円するとします。これではよほどのファンでもない限り、二度目の来店は無いかも知れません。ただ、都内の一等地に出店して、果物をふんだんに使おうと思えば、これくらいの値段はしてしまいそうです。何とかしてワンコイン以内におさめる必要がありそうです。

最後に、そもそも日本人にとってのスムージの位置づけが気になります。何だかんだ言ってスムージーは輸入品です。それだけに、スムージーは食事なのか、それともおやつ(リフレッシュメント)なのか迷います。

スムージーは栄養素も値段的にも、十分食事代わりにもなりますが(アメリカ本国でジャンバジュース一杯飲むお金で、「昼食外食チェーンデフレ大国」の日本では十分に食事が出来ます)、健康的なスムージーが「ダイエット食」として認識される限り、「食事らしい食事をしっかり摂らないといけない信仰(a.k.a. おばあちゃんの知らないカタカナの食べ物は体に悪い信仰※)」によって、本来その能力を十分に有しているのに「食事」としての地位・名誉を得ることは難しそうです。またおやつにしては意外と高カロリー。ジャンバジュースはアメリカから輸入される以上、「アメリカ食=高カロリー」というレッテルを貼られてしまいます。
※フェイクミートのビーガンバーガーやフムスにオートミールと言ったカタカナの食べ物は、一般的な日本食よりも遥かに健康的だと思いますが。

そんなこんなで、ジャンバジュースが日本に進出しなさそうな理由は何やら自明な気がしてきました。それでも大好きなジャンバジュース。日本に進出して何かを見失ってしまったかのようなアバクロのようになってしまうなら、いっそ日本に上陸しない方がいいのかも知れません。飽きられてしまった時が恐ろしいのです。極東からその活躍をお祈りするだけに、留めておきたいと思います。
ジャンバジュースを始めて知ったのは、学生時代にサマープログラムで訪れたスタンフォード大学。青空と太陽がきれいなベイエリア。こんなうまいジュースがあったのかという驚き、そしてジャンバジュースがあるベイエリアの夏は健康的でさわやかで、良い思い出です。


日本人はカリフォルニアが大好きですが、ジャンバジュースはカリフォルニアのイメージにぴったりです。とにかくさわやか。もちろんロサンゼルスにもたくさんありました。マンハッタンビーチでも見掛けました。チェーン店といえども、センスよくローカライズされていますね。


それではジャンバジュースを飲める日本から一番近い場所はどこなのか?韓国ソウルの仁川空港にありました。ソウルの街中に店があるそうで、空港では小さなブースで売られていました。期待を裏切らない本場と同じ味に感動!ブース内では"Call Me Maybe"に続き、Maroon5の"Payphone"がBGMで流れる中、韓国人の店員がジュースを作ってくれます。"Before you came into my life, I feel so bad"とか、"I would still be holding you like this"という歌詞がジャンバジュースを目の前にして妙に心に響きます笑。どこの国にいるのか一瞬分からなくなる不思議な瞬間。ロスのコリアンタウンでジャンバジュースを飲んでいる感じ?それでもここは東アジアだという現実に引き戻してくれたのは、日本語で書かれたメニューでした。何やらちんちくりんな日本語でしたが、韓国に行って英語より先に日本語のメニューが目に入ったのは不思議。恐らくハワイのワイキキにジャンバジュースがあるからではないでしょうか。数多くの日本人観光客向けの日本語メニューを、そのまま韓国に持ってきたのでしょうか?ハワイと韓国と日本が結ばれる仁川空港ならではの発見でした。

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