Apr 15, 2017

メイン州ポートランドのアイリッシュパブ(Rira, Gritty McDuff's)

メイン州ポートランドには様々な食事の選択肢がありますが、外れがないのはアイリッシュパブでした。Rira、そしてGritty McDuff'sという店を訪れました。クラシックな港町に溶け込んだ姿は、初めて来た外国人でも不思議と落ち着けるものでした。シーフードはもちろん、クラフトビールも満喫出来ます。


まず訪れたのは桟橋に近いRira。ヒルトンホテルの前、Cosco Bay Lineというフェリーターミナルに隣接。写真にある愉快なシーフードの壁画とアイルランド国旗が目印です。


なかなか広い店内なのですが、おすすめは2階の窓際の席。隣接する港の景色を眺めることが出来る席は、店員が"You choiced a nice seat!"と声を掛けてくる程です。早速頼んだNew Castle Brown Aleは、苦味は少なく甘めなさっぱりビール。そしてポテトケーキ。チェダーチーズ、サワークリーム、バルサミコ酢が良い味を出していました。シンプルな料理ですが、飽きません。メニューを見渡すと、一通りのパブメニューが揃っていました。このメニューの揃い方は、日本における定番的な居酒屋の様なものかも知れません。

帰り際に出口のカウンターにいた店員が笑顔で手を振ってくれました。アメリカで面白いと思うのは、レストランでもこちらから友好的な態度を示すとそれに応じてくれる所です。"お金を出しているお客様だぞ!"ではなく、コミュニケーションの原則は対等であることです。だって素直にビールとポテトケーキが美味しかったのですから。


こちらはGritty McDuff's Portland Brew Pub。ダウンタウンのFore Street沿いにあり、今回宿泊していたHyatt Place Portland Old Portの近くです。なかなか風情のある通りで、アイリッシュパブが景色に溶け込んでいます。緑色の外装であることも分かりやすいですね。

Riraよりもこじんまりした雰囲気。照明を抑えた店内はとても雰囲気があり、この店からも港の景色を眺めることが出来ます。Grittyではたらのフライサンドを食べました。フライがおいしいのはもちろん、付け合わせのマッシュポテトがガーリックが良く効いていて、とてもビールが進みます。更にテーブルには、モルトビネガー・ディジョンマスタード・イエローフレンチマスタード・塩こしょうが置いてあり、自分で好きな味付けを作ることが可能です。テーブルに置かれた調味料で自分好みの味付けに仕上げるというのは、日本食にはない発想かも知れません。

今回訪れたRiraもGritty McDuff'sも、決してファンシーな店ではありません。無論アメリカの外食らしく値段は高いですが、その値段の高さがロマンティック・ファンシーな雰囲気をもたらしてくれると、期待を抱いて訪れると裏切られるかも知れません。しかしじわじわと伝わってくる落ち着いた雰囲気。もし外国に住む人が日本で初めて入った居酒屋に対して、不思議と落ち着けるという感覚を持つことがあるのだとしたら、日本人にとってはこのRiraとGritty McDuff'sがその存在かも知れません。国境と文化を超えても、不思議と自分が落ち着けるものを見つけられる瞬間があるのです。

Rira: https://rira.com/portland/
Gritty McDuff's: http://grittys.com/pubs/portland-brew-pub/

Apr 4, 2017

ポートランド(ただしメイン州)

オレゴン州では無く、メイン州ポートランドの旅行記です。アメリカ最北東部に位置する同州は、地産地消のグルメ・クラフトビール・コミュニティ文化・変人達を通じて日本にさえも影響を与えているオレゴン州ポートランドの様な華やかさはありませんでしたが、じわじわと伝わって来る魅力がありました。地味好きにおすすめ。


今回はゴールデンウィークに訪れました。日本からの直行便はありませんが、東海岸に朝早く到着して、真っ先にポートランドへ向かうスケジュールがベスト。滞在時間を少しでも確保しましょう。 東京からJALでニューヨークへ行き、JFK空港でJet Blueに乗り換えました。朝早くニューヨークに到着するJAL便は便利でした。

また帰りはポートランドからボストンまで列車(AmtrakのDown Easter号)に乗りました。その日は伝統のレッドソックス戦の日、ファン達は一足早く列車の中でビールで盛り上がっていました。普段着のアメリカを眺められるAmtrakもおすすめ。しかしボストンではNorth Stationに到着します。ここから他の都市(ニューヨーク・フィラデルフィア・ワシントンDC)に向かう列車はSouth Stationから出発するので、この乗換えが少し面倒臭い。往路は飛行機利用が楽で良いと思います。荷物を持って街中を移動する手間もないので。

Jet BlueはエンブラエルE190。隣の女性はバナナにピーナッツバターを塗って食べていました。また狭い機体なので、空港に到着した際に通路側のお客さんが隣の人の為に頭上キャビンから荷物を降ろしてあげる姿も見かけました。見知らぬ人にも優しくしてあげる姿勢は、見習うべきだなと思う光景の一つです。

早速、薄曇りのポートランドに到着。小さな空港なのですぐに荷物をピックアップ出来ます。出口付近のラックには、ポートランドの地図があったので、入手しておくと便利。主だった観光地のパンフレットもあります。ダウンタウンへは、タクシーで向かいます。空港アクセスの公共交通機関が少なくて不便なのは玉に瑕。タクシーは30分&20ドルでダウンタウンに行けます。台数は少ないですが、その場で車を拾えました。さすがに最北東部なので、ゴールデンウィークは日本の季節が一つ戻ったかの様な気温でした。アウターが必要です。

ダウンタウンのホテルへ向かう途中、エチオピアから来たという運転手と話をしました。以前仕事をしていたボストンと異なり、ゆったりと流れる時間が気に入っている。日本車のタクシーは故障が少ないから好ましいけれど、俺はアメリカ車(その車はマーキュリー)に特有の、フワフワと揺れる乗り心地は好きだ。こう語ってくれました。

寒い、そして曇りという旅行にとって最悪の組合せと思われる気候も、ダウンタウンに到着する頃には不思議と馴染んできます。暖かい晴天と、冷たい曇天。海辺の街を訪れて、不思議と後者に魅力を感じる人には最適の街。メイン州ポートランドに旅行したことを語ったり、 Facebookに投稿してもきっと周囲からの反応は薄いこと間違い無しですが、地味な魅力は独り占めするに限ります。

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