Jun 9, 2015

コロンビア大学へ行こう

コロンビア大学への行き方、といっても受験ガイドではなく、キャンパス訪問です。マンハッタンにあるので、最も訪れやすいアイビーリーグのキャンパスの一つです。賢そうな雰囲気に浸る旅行もいいと思います。ニューヨークの街を最大限に活用できるキャンパスがうらやましいです。
最寄は地下鉄1ラインの116st Columbia Universityです。急行の2,3ラインは停車しないので、96stで乗り換えて下さい。Cathedral Pkwy (109th)からブロードウェイを歩くのもおすすめ。108thのベーグル屋 (Absolute Bagels)で朝食を、そして地元の人に混じって歩いて行きます。学生や教職員らしき人達がブロードウェイを歩いています。みなさん歩くのが早いのでまさにすたすたというイメージ。ミッドタウンやウォール街の通勤風景とは少し違って、落ち着いているというか、お勉強が出来そうな人が多いような気が勝手にしました。
 さて116st駅で地上へ出るとブロードウェイ、目の前に正門があります。正門を入って歩いていくと、右手に図書館、左手にはコロンビア大学と聞いて真っ先に思い浮かべる神殿風の建物/Low Memorial Libraryがあります。更にまっすぐに歩くと、アムステルダムAve側の門に到着。これでメインキャンパスはもう終わりですが、周辺にも大学関連の施設が点在しています。さくっとキャンパス巡りをしたい方は、正門から入ったメインストリートを中心に、それからLow Memorial Libraryの後側にあるエリアを歩き、最後にブックストアに行くと便利です。
コンパクトなキャンパスなので、道に迷う不安はありません。ビジターセンターは、Low Libraryにあります。ホームページから、キャンパス地図&音声ガイドをスマートフォンにダウンロードして持ち歩くのもおすすめ (http://www.columbia.edu/node/59.html)。ブックストアはブロードウェイに面したガラス張りの建物にあります。本はもちろん、大学のグッズを買うことができます。キャンパスカラーをモチーフにしたグッズもあり、紺色&水色の組み合わせは落ち着いていて、知的なイメージ。

 Low Memorial Libraryの裏側に広がる建物の雰囲気が一番良いです。こじんまりとしていて、散策というイメージがぴったり。建物の前に庭と樹木があるのが、雰囲気づくりに欠かせません。学校といえばソメイヨシノを思い浮かべますが、こういう桜の植え方もいいですね。こう美しいキャンパスを見ると、誰だって勉強をしたくなるし、屋外で読書・宿題をしてみたくなります。キャンパスが美しくないと、こうした気持ちに駆り立てられないというのは、言い訳ですけども。

とはいえこの美しいキャンパスも現実の世界であることに変わりはありません。そもそも美しいキャンパスは何の為にあるのか。大学進学、学位を得るためには多額の投資が必要であり、投資に見合っただけの環境が提供されるべきであるはずです。とりあえずキャンパスの美しさで勝負に出る、はたまた、キャンパスの美しさは二次的なものであり、教育水準の高さ、卒業時に得られるキャリアで勝負に出るべきだ。考え方はそれぞれですが、学生に対してどのような価値を提供出来るか、サービス精神が求められる訳です。

またキャンパスで起きた悲劇に対して、立ち上がった女性がいます。Emma Sulkowiczさんという人。性的暴行事件に対して、Carry That Weightというマットレスを担ぐパフォーマンスで意思を表示しました。 美しいキャンパスが実世界に対するアカデミズムの特殊性を高めるものだとしても、事件に対する対処策が実世界とかけ離れたものであってよい訳がありません。キャンパスにおけるsexual assaultの議論が始まりました。

やはりキャンパスと実世界との距離感は、常に対話を求めらるものである必要がありそうです。筆者が通った都内にあるキャンパスでは、キャンパスに通いながら、就職活動に励むことができたので、(健全な?)実業の世界にたどり着くことが出来ました。一方で、実業の世界に飛び出したからこそ、キャンパスへの憧れが時折思い浮かびます。 ジュリアン・ムーア主演の「アリスのままで (Still Alice)」を見ているうちに、コロンビア大学を含むアカデミックな世界に憧れを感じました。「もっと遊んでおくべきだった」、もしくは「もっと勉強しておくべきだった」どちらの後悔をお持ちですか?キャンパスは結局、舞台装置であり続けるべきなのです。進学前、在籍中も、卒業後も、大人のディズニーランドとして夢を与え続けてくれるテーマパークであって欲しいと思います。義務教育として通わされる訳ではなく、テーマパークでありながらお客様としてではなく、その価値を創造するプロセスに携われることを喜びに感じられる、場所であって欲しいと願います。

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