Mar 5, 2015

一番訪れやすいブルーボトルコーヒーの店

サンフランシスコで最も訪れやすいブルーボトルコーヒー/Blue Bottle Coffeeの店は、中心部のマーケット通りから程近いオールドミント/Old Mintという場所にあります。観光やビジネスで訪れて、滞在時間が短くても、便利なマーケット通り近くの店なら、すぐに立ち寄ることが出来ます。夏なのに肌寒いサンフランシスコの朝にはぴったりのコーヒーでした。
マーケット通り周辺には、地下鉄MUNI、バス、BART、ケーブルカーなど公共交通機関が集まっており、主要なホテルも数多くあります。観光やビジネスで滞在される方も多いでしょう。マーケット通りから、5th Streetに入って二つ目の角を向かって右に進むとOld Mint Plazaです。更に奥に入っていくとお馴染みのブルーボトルマーク。知らなければ通り過ぎてしまいそうな店構えです。列が出来ていても、比較的すぐ中に入れます。

細長い店内。入り口付近にはギフトグッズが並び、レジで注文をします。ドリップか、サイフォン式か好きな方を選びます。サイドメニューもどうぞ。マフィンやクッキーはもちろん、食事メニューもありました。店で食べるなら、サイフォンが並べられたカウンターの前に座るのがおすすめ。目の前のサイフォンでコーヒーが淹れられている様子を眺めながら、コーヒーを飲みましょう。店員とお客さんが楽しそうに会話しているのが、アメリカらしい光景でした。
トロピカルで濃い色をしたコーヒーとは対照的に、店内はコケイジャンばかり。時折アジア系を見かけます。それにしても、アップル製品使用率の高さに驚きます。サンフランシスコ、アップル製品、(比較的裕福そうな)コケイジャン、コーヒー!決してスターバックスではないのです。まるでスケッチコメディーの舞台になりそうな光景でした。
それにしても驚くべきは、高級コーヒーを売るだけのストーリーを描けるということでしょうか。決しておしつけがましくはなく、あくまでもクールに頭を使って、高い売価を納得させるのです。どうしたら、ヒップスターの仮面を被りながら、商売に徹することが出来るのでしょうか。頭を使って仕事をしなければいけません。

また高級コーヒーにお金を出せる客層は、何もベイエリアに限らず、日本にだって多いと思います。それにしても、経済的な余裕さと文化的な趣向レベルはどのように結びついているのでしょうか。物を選択して消費をする行為が多少なりとも自己演出であるのだとした時に、単純に財力を見せつける行為は全世界に共通的なものでしょうが、財力に文化的なレベルを伴わせる行為は、アジアに比べると、アメリカなど西洋社会により特徴的なものかも知れません。おいしいコーヒーを全世界(もちろん日本にも)にもたらすことは容易に可能ですが、ブルーボトルコーヒーの店内の雰囲気に特徴的な、ある種の心地よさは、経済的な格差と文化レベルの差がより密接に結びついている(ように見える)社会に特有なものなのでしょうか。

「なぜビーガンやサードウェーブのコーヒーにこだわるのか?」と聞かれたら、「それはあなた達が、ビーガンやサードウェーブのコーヒーにこだわらない人達だからだ。」と答えてあげましょう。ここまで言う人をあまり見掛けたことがないのが幸いです。

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