Oct 6, 2013

オレゴン州の日系人

日系人の足跡に興味があります。ポートランドの日系アメリカ人記念館/Oregon Nikkei Legacy Centerを訪れました。カリフォルニアなど他の大都市に比べると日系人コミニティの規模は小さいですが、ここオレゴン・ポートランドでも彼らの足跡を学ぶことが出来ます。もしも自分の先祖がアメリカに移住していたら?と考えると、何やら人事ではない気がしてくるのです。
日系アメリカ人センターはチャイナタウンの近くです。路面電車MAXのOld town/Chinatown駅からDavis St.を歩いて1ブロック。Davis St.をこのまま歩くとクラフトミュージアム(過去の記事)があるパール地区。ポートランドは1ブロックの距離が他の街よりも短いので、散歩するのにも便利な街です。
クラシックな雰囲気の建物が並ぶ街並みからは、アジア系、そして日系人の面影を感じることはありませんが、オールドタウンと呼ばれるこのエリアには、かつて日系人の商店やホテルが立ち並んでいたのだそう。LA、サンフランシスコに比べると、あまりにも当時の名残を感じません。日系人の絶対数が少なかったのはもちろん、農業が盛んなオレゴン州では他都市以上に都心部から離れた農園で働く人口の割合が高く、居住区域としての需要が都心部にそれほど求められなかったという理由があるのではないでしょうか。LAだって農園はあったと思いますが、あまりにもオレゴンは山がちで、移動が容易ではなかったのでしょう。

センターでは職員が簡単に説明をしてくれました。自分はもう社会人なのに博物館や教育施設に来ると「あなたは学生?専攻は?アメリカには留学に来たの、それともビジター?」と間違われてしまいます。そして「なぜポートランドに来たの?なぜ日系人について知りたいと思ったの?」と聞かれました。特に深い意味の無い挨拶のような会話ですが、改めてこう質問されると色々と考えることが多いです。どんな場面でも簡潔に自分の意見を言えるようになりたい。

「この施設は展示の為の展示にとどまらず、オレゴンに住む日系人に関する教育・研究拠点であり、彼らを結びつけるきっかけ(socialize chances)を設ける為の場所でもあるのだ」と職員が語ってくれました。彼らを結びつける為のきっかけを作る、という発想は好きです。そしておもしろいことに、説明をしてくれた職員を含め、他の方達も必ずしも日本人の血が入っている訳ではないばかりか、自分が訪れた日にはコケイジャンの方しかいませんでした。とても興味深いことです。日本人・日系アメリカ人のこと、マイノリティである私達以外の大多数の人達に興味を持ってもらうことは重要です。レーガン政権時代に日系人の名誉回復がされて以来、どのようなメッセージを伝えられているでしょうか?問題を問題として認識して欲しいと、幼稚に声高に主張するつもりは到底ありませんが、存在感を示したいです。

ちなみにオレゴン州には「オリエント」という小さな町があるそうです。昔、スコットランド系男性に嫁いだ日本人女性(いわこしみよ さん)にちなんで名づけられた街なのだとか。まだまだ語り継ぐべき日系人のストーリーはたくさんあります。

ワシントンDCの日系人記念碑も必見です。渡辺謙さん&ミネタ元DOT(アメリカ運輸省)長官のインタビュー番組に登場していました。(過去の記事です)
「日本人なら忘れてはいけないモニュメント」
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2013/07/blog-post.html

ポートランドのまとめです。ご参考。
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2013/11/blog-post_4735.html

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