Jan 13, 2014

地元感溢れるリッテンハウス・スクエア

観光地のイメージが強いフィラデルフィアで地元感溢れるローカルな雰囲気を楽しむならば、リッテンハウス・スクエア/Rittenhouse Squareは外せません。散歩をしました。なぜこうも心地よいのか?アメリカの都市開発を語る際に欠かせないジェイン・ジェイコブスも、このエリアを讃えた理由が分かりました。春のフィラデルフィアのきれいな写真と共にどうぞ。
リッテンハウス・スクエアという公園へは、地下鉄/SEPTAのBroad Street Line(オレンジ色)のWalnut Locust StationからWalnut Stを歩いて4ブロック。フィラデルフィアの中心部は歩きやすい街でした。リッテンハウス・スクエアは、ペンシルベニア大学、そしてアメリカ造幣局の長官を務めたリッテンハウス氏にちなんで名づけられたそうです。
 
 
周辺の住宅街はこのような雰囲気です。比較的若い人が多いです。なかなか高級な住宅街なのだと思います。ジェイン・ジェイコブス/Jane Jacobsはこのエリアを讃えました。住宅、商業施設、公園、自然のバランスが最高だと。確かにニューヨークのグリニッジ・ビレッジなど彼女が活躍したエリアと同じような心地よさを感じました。常識の範囲内で"適度にごちゃごちゃしている"のですが、要するに高級な住宅街なのです。常識の範囲外のことは起こらなさそうな雰囲気。心地よさを感じるのも当然のことです。
 
ジェイン・ジェイコブス的な議論は、高級な住宅街に一定の方向性をもたらしたのかも知れません。それは極めて家賃が高額でありながら、決してピカピカではなく、適度にごちゃごちゃした雰囲気を保ったエリアがその見た目の割りに高級なのだというセンスです。ジェントリフィケーションや、高級な住宅街の存在そのものに疑問を投げかけるつもりはありませんが、こうしたセンスが絶対的によいものなのかは別にして、なかなかよいものだと思います。見せびらかしのようなピカピカ豪華なものは趣味が悪いと思います。そしてあまりにも豪勢なものも。
 
 
 
 
そして公園の最大の楽しみは人間観察。皆思い思いに美しい春の午後を楽しんでいました。特別何かがある訳ではないのですが、地元の人々が楽しそうに集うこうした光景こそ、旅の記憶に残るのです。特に最後の写真。学生グループだと思うのですが、池のほとりで創作ダンスを踊っていました。この写真の後、彼らは自由な振り付けで池のふちを回りだしたのです。

果たして彼らは高校生でしょうか、大学生でしょうか?いずれにしても、仕草が落ち着いています。彼らなりに様々な悩みや問題を抱えているのでしょうが、大人に見えます。それにしても、学生時代は都市部と郊外、どちらで過ごす方がよりよいでしょうか。自分の経験を踏まえて、やはり都市部に軍配を上げたいと思います。社会との接点を少しでも多く設けることが出来るからです。良い意味で都会の洗練を早い内から浴び、免疫を作っていく。若い時代は思っている以上にあっという間で限られていますから、田舎でのんびりしている暇なんてないのです。

フィラデルフィアのまとめです。
http://mytkychronicle.blogspot.jp/2014/01/blog-post_8220.html 

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